豪ドル週間場況=米中貿易協議の合意署名をめぐる動向などに注目

経済

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2019/12/23 17:03

豪ドル高・円安 75.51円(+0.33円)

 16-20日の豪ドル・円は上昇した。週初16日、豪政府が今年度(19年7月-20年6月)の経済財政見通しでGDP(国内総生産)、賃金、財政黒字の見通しを引き下げたことを受け豪ドル売りが出る場面もあったが、強い中国経済指標や米株高でリスクオンムードとなると豪ドル・円は大きく切り返した。17日、12月開催RBA(豪準備銀行)理事会議事録で早ければ20年2月の理事会で追加利下げを行う可能性が示唆され、豪ドルは18日にかけて売りが続いたが、売り一巡後は買戻しが入った。19日、豪11月雇用統計の強い結果を受け豪利下げ観測が後退、豪ドル買い・円売り優勢となった。20日、米株高リスクオンムードの中、豪ドル・円は上伸した。

 債券市場では、短期債利回り、長期債利回りともに上昇した。週前半は20年2月のRBA理事会で追加利下げを行う可能性が示唆され債券利回りが低下したが、豪11月雇用統計が強い結果となり利下げ観測が後退し、債券利回りは上昇に転じた。豪ドル建て2年債利回りは前週末の0.82%から0.88%に上昇、豪ドル建て10年債利回りは前週末の1.26%から1.29%に上昇して越週した。

 23-27日の豪ドル・円は方向感の出にくい展開か。今週はクリスマス休暇を取る市場関係者が多く、積極的な豪ドル買いが起きにくい。米中貿易協議の第1段階合意の署名日程やその後の第2・第3合意への観測、英国のEU(欧州連合)からの離脱スケジュールに絡むニュースヘッドラインに気を付けたい。このほか、10月開催分日銀金融政策決定会合議事録、黒田東彦日銀総裁の講演、12月開催分日銀金融政策決定会合の主な意見などに注目。

提供:モーニングスター社

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