日経平均は401円安と大幅反落、約3カ月ぶりに終値で2万3000円を割り込む=30日後場

 30日の日経平均株価は、前日比401円65銭安の2万2977円75銭と大幅に反落して取引を終了した。終値ベースで2万3000円を割り込むのは、19年11月1日(2万2850円77銭)以来、約3カ月ぶり。新型肺炎の拡大が懸念され、米株価指数が時間外取引で軟調に推移し、株価指数先物に断続的な売りが出るなど弱い動きが先行。春節休暇明けの台湾株式が大幅に下落し、香港株式も続落したこともあり、投資家心理を後退させたようだ。後場に入り、心理的なフシ目の2万3000円を割り込むと、見切り売りも出たもようで、午後2時20分には、同486円45銭安の2万2892円95銭まで下げ幅を拡大する場面もみられた。為替市場では、ドル・円相場が1ドル=108円90銭前後(29日終値は109円09-10銭)と円高方向にあることも重しとなった。

 東証1部の出来高は13億6771万株、売買代金は2兆5135億円。騰落銘柄数は値上がり296銘柄、値下がり1819銘柄、変わらず40銘柄だった。

 市場では、新型肺炎の流行が警戒されるなか「スクリーン<7735.T>が20年3月期の連結業績予想を引き下げたことで、半導体市況の底打ち確認が遠のく格好となり、投資意欲に影響した可能性もある」(中堅証券)との見方があった。

 業種別では、キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>などの電機株や、AGC<5201.T>、住友大阪<5232.T>などのガラス土石株が下落。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、ニコン<7731.T>、HOYA<7741.T>などの精密機器株も安い。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株も軟調。日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株も下げた。東証業種別指数は、32業種が下落、証券商品先物1業種が上昇した。

 個別では、スクリーン、鋳鉄管<5612.T>、ゼンリン<9474.T>、イントラスト<7191.T>、イーブック<3658.T>などが下落。半面、ダイトウボウ<3202.T>、サイバー<4751.T>、ユニチカ<3103.T>、SHOEI<7839.T>、エアーテック<6291.T>などが上昇した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ