明日の日本株の読み筋=上値の重い展開か、米中株にらみも新型肺炎リスク拭えず

国内市況

株式

2020/2/4 17:04

 あす5日の東京株式市場は、上値の重い展開か。米国株や中国株にらみの動きが続くとみられるが、新型肺炎リスクへの懸念は今なお拭えていない。中国政府は4日、同国での新型コロナウイルスによる肺炎患者数が2万人を超え、死者は400人を突破したと発表した。すでに26カ国・地域に感染が広がり、世界経済への影響が読み切れない状況だ。市場では、「経済への影響はこれからであり、依然として調整過程にある」(銀行系証券)、「先が見えるまでは相場は不安定さをはらんでいる」(準大手証券)などの声が聞かれる。一部メディアによると、中国当局は20年の経済成長率目標を引き下げるべきかどうかを検討していると伝えられており、上値阻害要因として意識される。

 4日の日経平均株価は反発し、2万3084円(前日比112円高)引けとなった。朝方は、新型肺炎リスクへの警戒感から売り先行となり、下げ幅は110円を超えた。一巡後は、香港ハンセン指数がプレオープニングで高く始まり、中国・上海総合指数のプラス浮上も支えとなり、上げ転換。円がやや弱含むとともに、時間外取引での米株価指数先物の一段高もあって、後場終盤には上げ幅が140円を超える場面もあった。中国株や米株先物の上昇に支えられた面は否めず、リバウンドが続く保証はないとの見方もあった。

提供:モーニングスター社

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