<新興国eye>前週のインド株、新型肺炎懸念後退で続伸=BRICs市況

新興国

2020/2/17 9:48

 前週(10-14日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の14日終値は前日比0.49%安の4万1257.74、週間ベースでは7日終値比0.28%高となり、続伸した。

 週明け10日の指数は続落して始まった。中国湖北省で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)による肺炎の感染拡大と景気後退懸念が売り材料となった。

 11日は3営業日ぶりに反発し、12日も値を上げ、続伸した。11日は原油安や、中国鉄鉱石相場の上昇を背景に買い優勢。財務省がインド経済底打ちを示唆したことや、新型肺炎の感染拡大リスクは3-6カ月以内に低下するとの観測が支援材料となった。

 13日は3日ぶりに反落し、週末14日も値を下げ、続落した。13日は前日引け後に発表された19年12月鉱工業生産、1月CPI(消費者物価指数)がともにさえない結果となり、インド株が売られた。

 14日は、インド最高裁が19年10月、携帯電話サービス各社に対し、通信本体事業に非中核事業の収入を加えたAGR(調整後売上高)に8%の税金(総額1兆4700億ルピー)を政府に支払うよう命じたことを受け、これを不服とする携帯電話各社がインド最高裁にAGR納税時期の延期を求めていたが、棄却されたことが嫌気され、ボーダフォン・アイデアやバーティ・エアテルなどが急落、指数の押し下げにつながった。

 今週(17-20日)のインド市場は、中国の新型肺炎の感染拡大や米中通商第2段階協議、米・EU(欧州連合)貿易協議、英・EU離脱移行手続き協議、中東、特にイラン・シリア情勢などの地政学的リスク、追加景気刺激策、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースなどが注目される。21日は「シバ神生誕祭」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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