日経平均は122円安と反落、一時切り返すも再び軟化、時間外の米株先物の下げ転換など重し=28日前場

 28日前場の日経平均株価は前日比122円17銭安の1万9661円05銭と反落。朝方は、前日に大幅反発(521円22銭高)した反動から利益確定売りが先行した。ただ、経済活動再開への期待感などを背景にした27日の欧米株高を支えに一時1万9841円78銭(前日比58円56銭高)まで切り返す場面もあった。一巡後は、株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、1万9638円48銭(同144円74銭安)まで下押し、その後もさえない展開となった。時間外取引でNY原油先物が安く、米株価指数先物が下げに転じ、重しとなった。

 東証1部の出来高は5億5491万株、売買代金は9268億円。騰落銘柄数は値上がり702銘柄、値下がり1373銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「きのうの大幅高の反動に加え、時間外でのNY原油先物安を嫌気して米株先物が値を下げ、日本株売りにつながっている。売り方の買い戻しはきのうで一巡し、あすの祝日を前に買い方の手じまい売りが出て後場は一段安する可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株が軟調。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、三菱マテリアル<5711.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も安い。三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も売られた。花王<4452.T>、資生堂<4911.T>などの化学株や、JXTG<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も値を下げた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が堅調。ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株や、HOYA<7741.T>、トプコン<7732.T>などの精密株も高い。

 個別では、正興電機<6653.T>、さくら<3778.T>、メルコ<6676.T>、千趣会<8165.T>、日本ハウスHD<1873.T>などの下げが目立った。半面、PLANT<7646.T>がストップ高となり、イビデン<4062.T>、日リーテック<1938.T>、YACHD<6298.T>、ピーシーエー<9629.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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