明日の日本株の読み筋=もみ合い商状か、新型コロナをめぐる期待と不安の交錯状態続く

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2020/5/12 17:52

 あす13日の東京株式市場で、主要株指数はもみ合い商状か。新型コロナウイルス問題をめぐり、期待と不安が交錯する状態が続きそうだ。感染者数が米国で最も多いニューヨーク州では15日から一部の業種や地域で経済活動が再開する運びだ。国内では、政府が緊急事態宣言について14日に重点的な感染拡大防止が必要な特定警戒都道府県の一部とそれ以外の34県すべてで解除を検討する方針にあり、経済再開への期待は根強い。

 一方、ウイルス抑制の世界的モデルとして注目された韓国で新たなクラスター(感染者の集団)が発生し、ドイツでも感染再拡大の様相にあるなど感染第2波への警戒感もくすぶっている。一部では、「新型コロナ第2波はそれほど怖がる必要はないのではないか。各国が用心し、感染源も見つけやすく、影響は限定的だろう」(準大手証券)との指摘もあるが、不安要因が払しょくされた訳ではなく、新たなフォロー材料がないと様子見気分に傾きやすいとみられる。

 12日の日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、2万366円(前日比24円安)引け。全般は方向感に乏しい展開となった。朝方は、米ハイテク株高を受け、買いが先行したが、新型コロナ感染の第2波への警戒感もあり、いったん軟化し、100円近い下げとなった。その後、半導体関連株などが堅調となり、プラス圏に持ち直したが、買いは続かず、前引けにかけては小安い水準で停滞した。後場は、時間外取引での米株価指数先物安が引き続き重しとなり、一時は前場安値に接近した。その後、再び盛り返す場面もあったが、大引けにかけては小安い水準に押し戻された。市場では「過剰流動性を背景に下値では買いが入ってくるが、指数自体は高く割高感もあり、利益確定売りも出てくる」(別の準大手証券)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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