日経平均は128円安と3日続落、米国株安を受け売り先行、一巡後の戻り限定=14日前場

 14日前場の日経平均株価は前日比128円60銭安の2万138円45銭と3日続落。朝方は、売りが先行した。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が13日の講演で、景気の先行きについて「非常に不確実性が高い」と強い懸念を示し、米国株式が下落した流れを受け、一時2万81円71銭(前日比185円34銭安)まで下落した。一巡後はいったん下げ渋ったが、戻りは限定され、その後は2万100円台前半で停滞した。

 東証1部の出来高は5億7278万株、売買代金は9452億円。騰落銘柄数は値上がり536銘柄、値下がり1555銘柄、変わらず79銘柄。

 市場からは「米国株安の影響を受けたが、きょう決定する緊急事態宣言の一部解除をにらみ、買い戻しの動きが支えている。あすも買い戻しが入るとみられるが、米国株が崩れ出しており、早ければ金曜日夜の先物市場で売りが強まる可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>などの電機株や、SUMCO<3436.T>、LIXILG<5938.T>などの金属製品株も安い。トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株や、浜ゴム<5101.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も売られた。

 半面、武田薬<4502.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株が上昇。空運株では、ANA<9202.T>が堅調。京王<9008.T>、セイノーHD<9076.T>などの陸運株も高い。

 個別では、イーレックス<9517.T>、福山通<9075.T>、DNC<4246.T>、アイオーデータ<6916.T>、星和電機<6748.T>などの下げが目立った。半面、フジシール<7864.T>、藤久<9966.T>、NISSHA<7915.T>、MDV<3902.T>がストップ高となり、アリアケ<2815.T>も一時ストップ高。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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