【深センIPO】軍用車両装備の北方長竜新材料技術、初値は公開価格を20.80%上回る60.4元

サーチナ

中国株

2023/4/19 9:11

 深セン証券取引所では4月18日、軍用車両非金属装備メーカーの北方長竜新材料技術(301357/深セン)と電子製品向け防護製品メーカーの深セン光大同創新材料(301387/深セン)が創業板に新規上場した。

 北方長竜新材料技術の初値は、公開価格50.00元を20.80%上回る60.40元だった。終値は同19.86%高い59.93元だった。

 同社は2010年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。非金属複合材料の性能研究、工程デザイン、応用技術を中心とする軍用車両付帯装備の研究開発、設計生産、販売を主業務とする。中国陸軍の67車種、ロケット軍の1車種、海軍の3車種のほか、警備用車両1車種に同社の製品が使用されている。軍事用車両向け人−マシン−環境システム複合材料内装分野において中国国内で比較的早い時期に参入し、業界をリードしている。

 22年12月期の売上高は2億5022万元(前期比12.95%減)、純利益は8002万元(同26.32%減)。23年1〜3月期の業績予測は売上高が6200万〜6400万元(前年同期比12.39〜16.01%増)、純利益が2300万〜2400万元(同1.24〜5.64%増)。

 新規上場に伴い調達予定の6億8172万元(約133億円)は、約64%の5億172万元を軍民融合複合材料産業拠点建設プロジェクトに、約26%の1億8000万元を流動資金の補充に用いる。

 深セン光大同創新材料の初値は、公開価格58.32元を3.36%上回る60.28元だったが、終値は同12.38%元の51.10元まで下がった。

 同社は12年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。コンシューマーエレクトロニクス向けの防護性製品、機能性製品の設計、生産、販売を主業務としている。防護性製品は衝撃、振動、圧力、粉塵、水分など、機能性製品は安定性、密封性や電磁遮蔽、絶縁などの作用を持ち、パソコン、スマートフォン、ウェアラブル端末などの製品やその部品に利用されている。レノボ、立訊精密などコンシューマーエレクトロニクス業界の著名企業を多く顧客に持つ。

 22年12月期売上高は9億9570万元(前期比0.03%増)、純利益は1億1371万元(同11.96%減)。23年1〜3月期の業績予測は売上高が2億1000万〜2億5800万元(前年同期比11.11%減〜9.20%増)、純利益は2380万〜3010万元(同14.34%減〜8.33%増)。

 新規上場に伴い調達予定の8億5060万元(約166億円)は、約47%の4億18万元を安徽省でのコンシューマーエレクトロニクス防護・機能性製品生産拠点建設プロジェクトに、約24%の2億41万元を研究開発センター建設プロジェクトに、約6%の5000万元を企業管理情報化アップグレードプロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ