日経平均は593円安と5日ぶり大幅反落し安値引け、先物売り再燃で一段安=7日後場

 7日後場の日経平均株価は前日比593円04銭安の3万1913円74銭と5営業日ぶりに大幅反落し、安値で引けた。朝方は、6日の欧米株高や、海外投資家の資金流入を支えに日経平均は前場の早い段階で3万2708円53銭(前日比201円75銭高)まで上昇する場面もあった。ただ、連日の上昇で利益確定売りも出やすく、下げに転じた。先物主導でいったん下げ幅を拡大した後、後場序盤に向けて持ち直す場面もあったが、先物に再び大口売りが出たのをきっかけに軟化し、大引けにかけて下げ幅拡大の流れとなった。日銀保有のETF(上場投資信託)を巡る植田総裁の発言にアルゴリズム取引が反応したとの見方もあった。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035.T>の83円強を筆頭にファストリテ<9983.T>が75円強、アドバンテスト<6857.T>が46円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、機械、電機、医薬品など32業種が値下がりし、ゴム製品の1業種が値上がりした。東証プライム銘柄の69.1%が下落した。

 東証プライムの出来高は16億8794万株、売買代金は4兆6521億円と大きく膨らんだ。騰落銘柄数は値上がり504銘柄、値下がり1268銘柄、変わらず62銘柄。

 市場からは「後場の先物売りによる急落は、ロールオーバー(期近から期先への乗り換え)による影響が出たのではないか。あす以降の動きを見極める必要があるが、多少一服感は出てきたようだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、クボタ<6326.T>、SMC<6273.T>などの機械株が軟調。スクリン<7735.T>、ルネサス<6723.T>、京セラ<6971.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株も売られた。塩野義薬<4507.T>、小野薬<4528.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株や、HOYA<7741.T>、東精密<7729.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も安い。東レ<3402.T>、デサント<8114.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株も値を下げ、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株もさえない。

 半面、TOYO<5105.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が堅調。

 個別では、ゼオン<4205.T>、カチタス<8919.T>、ディスコ<6146.T>などが値下がり率上位。半面、JNS<3627.T>が連日のストップ高となり、CIJ<4826.T>もストップ高。ユーザーL<3984.T>などの上げも目立った。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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