日経平均は483円安と大幅続落、2週間ぶり3万3000円割れ―プライム銘柄8割近くが下落=23日後場

 23日後場の日経平均株価は前日比483円34銭安の3万2781円54銭と大幅続落。3万3000円割れは12日(終値3万2434円00銭)以来ほぼ2週間ぶり。朝方は、22日の米ハイテク株高や円安・ドル高を支えに日経平均は前場の早い段階で3万3533円47銭(前日比268円59銭高)まで上昇する場面があった。ただ、一巡後は下げに転じた。先物主導で下げ幅を拡大し、後場前半には3万2575円56銭(同689円32銭安)まで下落した。月末にかけて年金のリバランス(資産の再配分)売りが警戒され、先回り的な先物売りが観測された。その後は大引けにかけて下げ渋ったが、戻りは限定された。

 日経平均マイナス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の89円強を筆頭にソフバンG<9984.T>が33円弱、ダイキン<6367.T>が24円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、卸売、非鉄金属、輸送用機器、機械など31業種が値下がりし、電気・ガス、食料品の2業種が値上がりした。東証プライム銘柄の79.4%が下落した。

 東証プライムの出来高は15億8845万株、売買代金は4兆4312億円。騰落銘柄数は値上がり325銘柄、値下がり1456銘柄、変わらず52銘柄。

 市場からは「これまでの上げ幅を考えると当然の調整と言えよう。ただ、年金のリバランス売りの影響が警戒される一方で、海外の金利上昇による景気腰折れリスクもあり、来週は今後の方向性を探る上で注目される週になりそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>、伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>、住友商<8053.T>などの卸売株が下落。住友鉱<5713.T>、フジクラ<5803.T>、大阪チタ<5726.T>などの非鉄金属株も安く、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器株も売られた。コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、SMC<6273.T>などの機械株や、任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も軟調。オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>、島津製<7701.T>などの精密株や、日本紙<3863.T>、王子HD<3861.T>、三菱紙<3864.T>などのパルプ・紙株も値を下げた。

 半面、東電力HD<9501.T>、九州電力<9508.T>、北海道電力<9509.T>などの電気・ガス株が堅調。明治HD<2269.T>、ヤクルト<2267.T>、宝HLD<2531.T>などの食料品株も高い。

 個別では、シマノ<7309.T>、ペッパー<3053.T>、ファーマF<2929.T>などが値下がり率上位。半面、テスHD<5074.T>、力の源HD<3561.T>、タカミヤ<2445.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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