<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油安・ルーブル安、利食い売りを受け反落=BRICs市況

新興国

2023/6/26 8:58

 前週(19-23日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の23日終値が前日比1.53%安の1039.99、前週比では16日終値比0.70%安と、反落した。

 週明け19日は指数が上昇。翌20日は反落した。21日は急反発。22日は小反落した。

 週前半は、海外市場が軟調となる中、ロシア市場では買いが優勢となった。配当狙いで買い戻しが広がったことが背景。個別銘柄では国営天然ガス大手ガスプロムから受注を獲得した鋼管最大手TMK(パイプ・メタラージカル)が急騰、マグニトグルスク鉄鋼も好決算が好感され、上げを主導した。その後は、通貨ルーブル安に加え、中国の景気回復が遅れるとの懸念が嫌気され、売りが優勢となった。

 週後半は、ブレント原油先物が1バレル当たり77ドルに回復したことや、ロシア中銀のエルビラ・ナビウリナ総裁がロシア経済は堅調と発言したことが好感され、買いが優勢となった。その後は、原油価格が74ドルに後退したことや、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。また、FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長が議会証言で追加利上げを示唆したことを受け、海外株安となったことも売り材料となった。

 週末23日は続落。原油価格が73ドルに続落したことや、海外株安を受け、利食い売りが一段と強まった。また、EU(欧州連合)が対ロシア追加制裁を決めたことも売り材料となった。

 今週(26-30日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える27日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や28日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は28日の5月失業率と小売売上高など。指数は1010-1080の値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ