【上海IPO】PCB用化学品メーカーの広東天承科技が28日に公募開始、1453万株発行予定

サーチナ

中国株

2023/6/29 9:12

 上海証券取引所の科創板への上場を目指す、広東天承科技(688603/上海)が6月28日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1453万株を発行予定で、公募価格は55元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2010年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。PCB(プリント基板)に必要な専用電子化学品の研究開発、製造、販売を主業務としている。東山精密、深南電路、方正科技、景旺電子、崇達技術、興森科技などの著名PCB企業を顧客に持っており、高密度インターコネクタ(HDI)、高速・高周波回路板、ソフト・ハード結合回路板などのハイエンドPCB製品に利用されている。

 22年12月期の売上構成は、水平沈銅専用化学品が75.48%、電気めっき専用化学品が9.25%、銅面処理専用化学品が6.24%、垂直沈銅専用化学品が4.19%となっている。21年におけるPCB専用電子化学品の中国市場シェアは約2〜3%となっている。国内業界においては技術、製品、品質、顧客といった点で、海外のライバルに対してはクイックレスポンス、需要の大きい中国大陸市場をメインとしていることを強みとする一方で、業界トップクラス企業に比べて生産ライン、ブランド知名度の不足がボトルネックとなっている。

 22年12月期の売上高は3億7436万元(前期比0.3%減)、純利益は5463万元(同21.47%増)。23年1〜3月期の売上高は7543万元(前年同期比15.07%減)、純利益は1137万元(同9.03%減)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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