<新興国eye>トルコ5月失業率、9.5%に低下―労働市場参加率はやや低下

新興国

2023/7/12 8:59

 トルコ統計局が10日発表した5月の失業率(季節調整後、15歳以上)は9.5%と、4月と3月の10.0%を下回り、14年1月(9.2%)以来9年4カ月ぶりの低水準となった。1年前のコロナ禍の22年5月の10.8%や3年前のコロナ禍前の20年1月の13.0%を大きく下回っている。

 年代別では15-24歳の若年層の失業率は17.0%と、前月の18.6%を下回り、22年11月(16.3%)以来6カ月ぶりの低水準となった。1年前の20.5%も大きく下回った。

 また、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率(labour underutilization rate)は22.5%と、前月の23.7%を下回り、1月(21.9%)以来4カ月ぶりの低水準で、雇用市場のたるみ(労働力などの余剰)感が緩和した。コロナ禍により外出制限など規制が強かった21年1月の29.3%をピークに低下傾向にある。

 失業者数(15歳以上)は前月比19万3000人減の332万8000人と、減少に転じた。また、前年同月比では41万6000人減と、1年前の水準を大きく下回っている。

 一方、雇用者数は同6万3000人増の3171万6000人と、2カ月連続で増加。前年比でも85万8000人増と、雇用回復が続いている。雇用率は48.5%と、前月と変わらなかったが、前年同月の47.8%を上回った。

 労働市場参加率は53.6%と、05年以降で過去最高となった前月の53.9%を下回ったが、今年に入り2番目に高い水準で、前年同月と一致した。

<関連銘柄>

 上場MSエマ<1681.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ