来週の東京外国為替市場見通し=目先は下値模索か、日銀の政策へ影響の6月CPIに注目
予想レンジ:1ドル=135円90銭-140円00銭
10-14日のドル・円は下落し、12日には約1カ月ぶりに1ドル=140円を割り込んだ。週初10日は、7日に発表された米6月雇用統計で就業者数の伸びが市場予想を下回ったことから米利上げ継続観測が後退、ドル売りが続いた。11日も日銀の金融政策変更への懸念や米利上げ継続観測の後退が意識され、ドル・円は上値の重い展開となった。12日発表の米6月CPI(消費者物価指数)が弱い結果になると、米金利が低下、ドルが売られた。13日のドル・円は軟調。弱い米6月PPI(生産者物価指数)の結果を受け、ドル売り・円買いに傾いた。週末14日は、日銀の金融政策変更への懸念から、ドル・円は上値の重い展開が続いた。
17日の週は、日本の21日に発表される6月CPI(消費者物価指数)に注目が集まる。日銀は27-28日開催の金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロール(YCC)における長期金利の変動幅を拡大する政策修正を行う可能性が指摘されている。仮に日銀が政策の修正を行った場合は、金融政策の「正常化」への第一歩と見なされ、円買いが進む可能性がある。米国では、18日に6月小売売上高、6月鉱工業生産、6月住宅着工件数、6月中古住宅販売件数など重要経済指標の発表が予定されている。足元の米経済指標では、インフレの鈍化を示す指標の発表が増えており、米利上げ継続観測の後退につながるかを見極めたい。
米利上げ継続後退観測や日銀の政策変更の可能性を受け、目先のドル・円は下値模索の展開が予想される。下値メドは週足26週移動平均線が控える1ドル=135円90銭近辺。上値メドは140円ちょうど。
提供:ウエルスアドバイザー社
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