日経平均は186円安と続落、引けにかけ上値重い―値がさ半導体関連株安が重し=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前日比186円27銭安の3万2304円25銭と続落。朝方は、20日の米国株式市場でハイテク株中心に下落した流れを受け、半導体関連などに売りが先行した。株価指数先物売りを交えて日経平均は下げ幅を拡大し、前場の早い段階で3万2080円95銭(前日比409円57銭安)まで下押しした。一巡後は、押し目買いや買い戻しに下げ幅縮小の動きを強め、後場早々には3万2462円44銭(同28円08銭安)まで引き戻した。ただ、買いは続かず、次第に上値が重くなり、大引けにかけて3万2300円近辺で停滞した。なかで、値がさ半導体関連株の東エレク<8035.T>とアドバンテスト<6857.T>の2銘柄で日経平均マイナス寄与度が200円近くに達し、指数の重しとなった。

 一方、TOPIX(東証株価指数)は、「ラージ70」など大型株指数の底堅い動きを支えに、前日比1.30ポイント高の2262.20ポイントと小反発した。

 東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、電気・ガス、パルプ・紙など20業種が値上がりし、海運、金属製品、ゴム製品など13業種が値下がりした。東証プライム銘柄の53.8%が下落した。

 東証プライムの出来高は11億9119万株、売買代金は3兆1288億円。騰落銘柄数は値上がり755銘柄、値下がり988銘柄、変わらず92銘柄。

 市場からは「米企業決算に対するマーケットの期待値は一時高まっていたが、直近では警戒感が出始め、米ハイテク株は調整している。国内決算についても期待が先行している面があり、実際の決算とのギャップに気づかされることもありそうだ」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。SUMCO<3436.T>、三益半導<8155.T>などの金属製品株や、ブリヂス<5108.T>、三星ベ<5192.T>などのゴム製品株も安い。リクルートH<6098.T>、DeNA<2432.T>などのサービス株や、オンワードH<8016.T>、デサント<8114.T>などの繊維製品株もさえない。三井住友<8316.T>、西日本FH<7189.T>、九州FG<7180.T>などの銀行株や、スクリン<7735.T>、TDK<6762.T>、安川電機<6506.T>などの電機株も売られた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、北陸電力<9505.T>などの電気・ガス株や、日本紙<3863.T>、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ・紙株も高い。武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も買われ、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株も引き締まった。

 個別では、さくら<3778.T>、サーバーW<4434.T>、エムアップH<3661.T>などが値下がり率上位。半面、ゲンキードラ<9267.T>、そーせい<4565.T>、ニデック<6594.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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