<新興国eye>前週のロシア株、中銀の利上げ転換やルーブル安、利食い売りを受け反落=BRICs市況

新興国

2023/7/24 9:12

 前週(17-21日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の21日終値が前日比0.41%安の1012.37、前週比では14日終値比0.20%安と、反落した。

 週明け17日は指数が下落。翌18日は反発した。19日は反落。20日は小反発した。

 週前半は、ブレント原油先物が1バレル当たり79ドルを割り込んだことや通貨ルーブル安が嫌気され、売りが優勢となった。また、重要な貿易相手国である中国の4-6月期GDP伸び率が前年比6.3%増と、市場予想(6.9-7.3%増)を下回ったことも売り材料となった。その後は、海外株高となったことを受け、ロシア市場でも買いが優勢となった。また、原油価格も79.5ドルに回復したことも好感された。個別銘柄では国営ダイヤモンド生産最大手アルロサが生産量の回復見通しを受け、急伸、上げを主導。

 週後半は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。また、ルーブル安となったことも嫌気された。その後は、ルーブルが反騰、買いが優勢となった。ただ、原油価格が下落したため、上値は重くなった。

 週末21日は小反落。ロシア中銀がインフレ抑制のため、ウクライナ戦争が始まった22年2月以来、1年5カ月ぶりに利上げに転換、利上げ幅も1ポイントと、市場予想を大幅に上回ったことが嫌気され、利益確定売りが強まった。

 今週(24-28日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える25日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や26日の米EIA週間石油在庫統計、さらにはFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策決定会合(26日)も注目される。主な経済発表の予定は26日の6月鉱工業生産など。指数は980-1050の値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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