日経平均は412円高と大幅反発、3万3000円台を回復―TOPIXはバブル後高値を更新=31日後場

 31日後場の日経平均株価は前週末比412円99銭高の3万3172円22銭と大幅反発。終値で心理的なフシ目となる3万3000円を回復するのは5日(3万3338円70銭)以来となる。朝方は、前週末の米国株高や円安・ドル高を受け、買い戻しが優勢となった。株価指数先物買いを交えて日経平均は上げ幅を拡大し、前場中盤には3万3402円08銭(前週末比642円85銭高)まで上伸した。一巡後は利益確定売りに伸び悩み、後場中盤には3万3025円93銭(同266円70銭高)まで押し戻された。ただ、売りは続かず、その後は持ち直し、大引けにかけて3万3200円近辺で推移した。

 一方、TOPIX(東証株価指数)は前週末比31.95ポイント高の2322.56ポイントとなり、3日に付けたバブル経済崩壊後の高値2320.81ポイントを更新した。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の70円強を筆頭に東エレク<8035.T>が34円強、ソフバンG<9984.T>が29円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、輸送用機器、鉄鋼、電気・ガスなど29業種が値上がりし、海運、空運など4業種が値下がりした。東証プライム銘柄の83.1%が上昇した。

 東証プライムの出来高は19億9793万株、売買代金は5兆1035億円。騰落銘柄数は値上がり1525銘柄、値下がり279銘柄、変わらず31銘柄。

 市場からは「いったん伸び悩んだが、売り進むような動きはない。日銀のYCC(イールドカーブ・コントロール、長短金利操作)柔軟化は微修正の範囲であり、金融緩和継続に変わりはない。次の修正は先の話であり、当面は底堅い動きが期待される」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>などの精密株が上昇。トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、SUBARU<7270.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株も高い。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、中部電力<9502.T>、東ガス<9531.T>などの電気・ガス株や、三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株も買われた。信越化<4063.T>、富士フイルム<4901.T>、日東電工<6988.T>などの化学株も堅調。

 半面、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が軟調。ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株もさえない。金属製品株では、LIXIL<5938.T>が大幅に下落し、リンナイ<5947.T>なども安い。

 個別では、エンプラス<6961.T>がストップ高となり、北越工<6364.T>、東邦システム<4333.T>などが値上がり率上位。半面、M&ACH<2127.T>がストップ安となり、住友ファーマ<4506.T>、ストライク<6196.T>などの下げも目立った。

提供:ウエルスアドバイザー社

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