来週の日本株の読み筋=ジャクソンホール会議控え神経質な展開か

国内市況

株式

2023/8/18 16:31

 来週(21-25日)の東京株式市場は、神経質な展開か。25日に毎年恒例の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」(米ワイオミング州ジャクソンホールで24-26日開催)を控える。世界の中銀総裁が集う同会議が最大の焦点であり、とりわけパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演(現地25日)への注目度は大きい。東京市場はこの前に1週間の取引を終えるため、心理的に不安定化しやすい。

 一方、米国の強い経済を映した統計が足元で相次ぎ発表され、金融市場が想定するFRBの利下げ転換時期は後ずれしつつある。米長期金利の上昇に伴い、マクロ系ヘッジファンドなどが理論株価を調整することで、世界の株式市場からマネーの流出が加速しているとみられる。

 中国をめぐっても、不動産開発会社の恒大集団による米国での破産申請や、碧桂園の経営危機、信託大手の中融国際信託による投資商品の支払い不履行といった不協和音がマーケットの危機感をあおっている。こうした中、これまでの株価上昇で利益確定余地が大きい銘柄からも資金を引き揚げる動きが鮮明化しており、なお落ち着きどころを探る段階と言えよう。

 スケジュール面では、米国で22日に7月中古住宅販売件数、23日に7月新築住宅販売件数が発表される。このほか、23日には画像半導体で世界最大手のエヌビディアが決算を発表する。

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ