<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高や海外株高を受け反発=BRICs市況

新興国

2023/10/2 9:05

 前週(9月25-29日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の29日終値が前日比0.34%安の1007.58、前週比では22日終値比0.80%高と、反発した。

 週明け25日は指数が下落、翌26日は反発した。28日まで3日続伸。

 週前半は、米金利高の長期化懸念で海外株安となったことを受け、ロシア市場でも売りが優勢となった。また、ブレント原油先物が1バレル当たり93ドルに後退したことも嫌気された。個別銘柄では航空大手アエロフロートやアルミ地金生産大手UCルスアルが下落、下げをけん引。その後は、原油価格が94ドルに上昇したことが好感され、買いが優勢となった。鉄鋼最大手セベルスタルが急騰、上げを主導。

 週後半は、海外株高となったことに加え、原油価格が96ドル台に乗ったことを受け、一段と買いが強まった。送配電大手ロセッティが中間決算で大幅利益を計上し、急騰、上げをけん引。イーコマース(電子商取引)最大手オゾンもオンラインで自動車販売を開始したことが好感され、急騰、相場を押し上げた。その後は、原油価格が96ドル台で高止まりが続いたことや、海外株高を受け、買い安心感が広がった。個別銘柄では中間決算で配当を決めた石油開発大手タトネフチが上げをけん引。

 週末29日は反落。通貨ルーブル安となったことが嫌気され、売りが優勢となった。ただ、海外市場が堅調となったため、下げは限定的となった。

 今週(10月2-6日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える3日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や4日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は2日のロシア9月製造業PMI(購買担当者景気指数)や4日のロシア9月非製造業PMIと4-6月期GDP(国内総生産)伸び率など。指数は980-1050のレンジでの取引が予想されている。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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