(再送)日経平均は448円高と3日ぶり大幅反発、米政府機関の閉鎖回避に日銀短観改善も支援=2日前場

 2日前場の日経平均株価は前週末比448円04銭高の3万2305円66銭と3営業日ぶりに大幅反発。朝方は、買い優勢で始まった。米連邦議会の上下両院は9月30日につなぎ予算案を超党派で可決し、バイデン米大統領が署名して成立した。米政府機関の一部閉鎖がひとまず回避され、時間外取引で米株価指数先物が上昇し、投資家心理が改善した。取引開始前に日銀が発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)で大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数が予想以上に改善したことも支援し、日経平均は前場の早い段階で3万2401円58銭(前週末比543円96銭高)まで上伸した。一巡後は、上値が重くなったが、下値は限定され、前引けにかけて3万2300円台を維持した。

 日経平均プラス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の56円弱を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が46円強、ファナック<6954.T>が21円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、銀行、輸送用機器、機械、金属製品など31業種が値上がりし、空運、石油石炭製品の2業種が値下がりした。東証プライム銘柄の74.5%が上昇した。

 東証プライムの出来高は7億150万株、売買代金は1兆7225億円。騰落銘柄数は値上がり1367銘柄、値下がり415銘柄、変わらず48銘柄。

 市場からは「米つなぎ予算案が成立し、とりあえず不安感が後退した。それに日銀短観が良好で中間決算への期待感につながっている。ただ、日経平均3万2500円近辺は商いが多かった水準であり、決算をみてからでないと上には進みにくい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が堅調。トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、日産自<7201.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も高い。ダイキン<6367.T>、日立建機<6305.T>、SMC<6273.T>などの機械株や、SUMCO<3436.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株も引き締まった。太平洋セメ<5233.T>、東海カーボン<5301.T>、板硝子<5202.T>などのガラス土石株や、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も値を上げた。野村<8604.T>、SBI<8473.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も買われた。

 半面、空運株では、ANA<9202.T>が安い。ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株もさえない。

 個別では、TOB(株式公開買い付け)対象のケーヨー<8168.T>(監理)がストップ高カイ気配となり、アダストリア<2685.T>、リズム<7769.T>などの上げが目立った。半面、Eガディアン<6050.T>、ピックルスH<2935.T>、DDグループ<3073.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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