(再送)日経平均は393円安と大幅に4日続落、米長期金利の上昇を警戒―3万1500円割れ=3日前場

 3日前場の日経平均株価は前日比393円96銭安の3万1365円92銭と大幅に4営業日続落。取引時間中に心理的なフシ目となる3万1500円を割り込むのは8月21日(安値3万1409円86銭)以来。朝方は、売りが先行した。米金融引き締めの長期化観測から、2日の米債券市場で長期金利が一時4.70%(前週末比0.13%高)と07年10月以来の水準に上昇し、警戒された。先物主導で日経平均は下げ幅を拡大し、前場中盤には3万1260円99銭(前日比498円89銭安)まで下落した。その後の戻りは限定され、前引けにかけてさえない展開となった。

 日経平均マイナス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の42円弱を筆頭に東エレク<8035.T>が21円強、ダイキン<6367.T>が14円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、石油石炭製品、非鉄金属、鉄鋼など31業種が値下がりし、空運、食料品の2業種が値上がりした。東証プライム銘柄の76.1%が下落した。

 東証プライムの出来高は7億8644万株、売買代金は1兆8034億円。騰落銘柄数は値上がり391銘柄、値下がり1397銘柄、変わらず46銘柄。

 市場からは「米長期金利の上昇が米景気の後退懸念とともにグローバルベースで株価にマイナス影響を与えている。ドルベースでの日本株のパフォーマンスの悪さもあって、海外投資家は売りスタンスにあり、次回のFOMC(米連邦公開市場委員会、10月31-11月1日)まで下降トレンドが続く可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が下落。DOWA<5714.T>、住友電工<5802.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株も安い。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、マツダ<7261.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も売られた。板硝子<5202.T>、東海カーボン<5301.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石株や、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、クボタ<6326.T>などの機械株も値を下げた。

 半面、空運株では、ANA<9202.T>が引き締まった。キユーピー<2809.T>、ヤクルト<2267.T>、日清食HD<2897.T>などの食料品株も高い。

 個別では、ネクステージ<3186.T>、瑞光<6279.T>、ダイセキS<1712.T>などが値下がり率上位。半面、TOB(株式公開買い付け)対象のケーヨー<8168.T>(監理)がストップ高カイ気配となり、さくら<3778.T>、リズム<7769.T>などの上げが目立った。

提供:ウエルスアドバイザー社

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