米9月小売売上高、前月比0.7%増―市場予想を大幅に上回る

経済

2023/10/18 9:46

<チェックポイント>

●自動車除く売上高やコア売上高も市場予想上回る

●全13業種中8業種が増加―レストラン・バーの外食など伸びる

●金利高、物価高でも消費堅調

 米商務省が17日に発表した9月の小売売上高(季節・営業日調整後)は、前月比0.7%増の7048億8100万ドルとなり、市場予想の平均値である0.3%増を大幅に上回った。また、8月分は0.6%増から0.8%増に上方改定されている。

 月ごとに変動の大きい自動車を除く売上高は前月比0.6%増と、これも市場予想の0.2%増を上回った。ガソリンスタンドを除いた小売売上高は同0.7%増。自動車・同部品とガソリンを除いた小売売上高は同0.6%増だった。

 また、ガソリンスタンドと自動車・同部品に加え、建築資材や飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比0.6%増となり、市場予想の0.1%増も大幅に上回った。10月26日発表予定の7-9月期GDP(国内総生産)の約7割を占める個人消費を押し上げる見通し。コア小売売上高はGDPを構成する個人消費支出の財支出に組み込まれる重要な指標。

 小売売上高が引き続き高い伸びとなったのは月ごとに変動が大きい自動車が前月比1%増と、前月の同0.4%増から伸びが急加速したほか、ガソリン販売が価格上昇で前月比0.9%増と、前月の6.7%増からさらに伸びたことが大きい。

 カテゴリー別の前月比は、全13業種中8業種が増加、3業種が減少、2業種が変わらず。レストラン・バーの外食が0.9%増と7カ月連続で増加。どのカテゴリーにも入らないその他商品・サービスは3.0%増、オンライン小売りは1.1%増と、前月から伸びが加速した。減少はアパレルや電器・家電、ホームセンターなどの建築資材・園芸で、横ばいは家具・生活用品とスポーツ用品・趣味・楽曲・書籍だった。

 前年比の伸びも3.8%増と、8月の2.9%増を大幅に上回った。

 市場では、全体の小売売上高の伸びが9月CPI(消費者物価指数)の前月比0.4%上昇を上回ったことから、ガソリン価格の高騰だけでなく、金利高や物価高にもかかわらず、消費者が裁量的支出を増やしており、消費需要が持続していると見ている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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