香港大引:ハンセン1.1%安で4日続落、中国発電セクターに売り

サーチナ

中国株

2023/10/24 18:24

 連休明け24日の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比180.60ポイント(1.05%)安の16991.53ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が72.33ポイント(1.23%)安の5799.38ポイントとそろって4日続落した(ハンセン指数は11カ月半ぶり安値)。売買代金は899億5490万香港ドルとなっている(20日は827億7590万香港ドル)。

 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国の景気後退、中国と台湾の関係悪化も警戒されている。台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)傘下の富士康科技集団(フォックスコン)はこのほど、広東や江蘇の拠点が中国当局の税務調査を受けた。台湾総統選に絡んだ動き――との見方もある。鴻海創業者の郭台銘(テリー・ゴー)氏は、台湾総統選に立候補を表明しているためだ。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が4.7%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.0%安、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が3.5%安と下げが目立った。

 セクター別では、中国の発電が安い。華能国際電力(902/HK)が4.4%、華電国際電力(1071/HK)と龍源電力集団(916/HK)がそろって2.7%、華潤電力HD(836/HK)が2.1%ずつ下落した。

 中国の銀行・保険セクターもさえない。中国建設銀行(939/HK)が1.8%安、中国農業銀行(1288/HK)が1.4%安、中国銀行(3988/HK)が1.1%安、中国人寿保険(2628/HK)が2.7%安、中国人民保険集団(1339/HK)が1.1%安で引けた。

 半面、医薬セクターは高い。翰森製薬集団(3692/HK)が12.1%、百済神州(6160/HK)が6.4%、石薬集団(1093/HK)が3.2%、華潤医薬集団(3320/HK)が2.4%ずつ上昇した。江蘇省拠点の翰森製薬に関しては、英グラクソ・スミスクライン(GSK)とのライセンス契約締結も刺激材料となっている。

 一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.78%高の2962.24ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。発電株、医薬株、素材株、エネルギー株、運輸株、インフラ関連株、消費関連株、半導体株、証券株なども買われた。半面、銀行株は安い。通信株も売られた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ