来週の東京外国為替市場見通し=日米の金融政策会合に注目
予想レンジ:1ドル=147円40銭-152円00銭
23-26日のドル・円は上昇した。週明け23日は、日本政府・日銀による為替介入への警戒感から150円手前でもみ合っていたが、米長期金利が一時5%を超えたところで米国債が買い戻され、米長期金利が低下したため、ドル売り・円買いが優勢となった。24日は、強い米経済指標を受けて再び米長期金利が上昇したため、ドルが買い戻された。25日、米9月新築住宅販売件数が市場予想を上回ったことからドル・円は150円台を回復、22年10月以来のドル高・円安水準を付けた。26日は、市場予想を上回る米7-9月期GDP(国内総生産)速報値を材料にドル・円は150円70銭台まで上昇したが、介入への警戒感から上げ幅を縮小。27日の東京時間は週末のポジション調整もあり、上値が重くなった。
10月30日-11月3日は、週前半に日銀金融政策決定会合(10月30-31日)、FOMC(米連邦公開市場委員会、10月31日-11月1日)がある。日銀は金融政策の修正観測がくすぶっており、24年度の消費者物価指数の見通しを引き上げることや、イールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策の再修正などが指摘されている。日銀が金融政策の正常化に舵を切るようだと円買い圧力が強まるだろうが、YCCの再修正は年明け以降になるとの見方もあり、現状の緩和策が据え置かれた場合は円売り圧力が強まる可能性もある。一方、FOMCでは政策金利の据え置きが見込まれているが、9月の会合後に公表された四半期の経済見通しでは年内あと1回の利上げを想定しており、予想通り今回の会合で利上げが見送られた場合、12月の会合での利上げが確実視されるか注目したい。
米10月雇用統計など週半ば以降は雇用関連の指標が多く発表されるため、日米の金融政策会合が無風通過となると、これらを前にした様子見ムードで動きにくさが残りそうだ。
ドル・円の上値メドは22年10月に付けた高値151円94銭近辺や152円ちょうど、下値メドは13週移動平均線(27日時点で147円40銭前後)が意識される。
提供:ウエルスアドバイザー社
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