米10月小売売上高、前月比0.1%減―市場予想ほど落ち込まず

経済

2023/11/16 9:02

<チェックポイント>

●自動車・部品除く小売売上高は増加

●全13業種中5業種が増加―外食や家電など堅調

●市場、年末商戦期も個人消費落ち込まないと期待

 米商務省が15日に発表した10月の小売売上高(季節・営業日調整後)は、前月比0.1%減の7049億5400万ドルと3月以来7カ月ぶりの減少に転じたが、市場予想の平均値である0.3%減ほどは落ち込まなかった。また、9月分は0.7%増から0.9%増に上方改定された。

 月ごとの変動が大きい自動車・同部品だけを除いた小売売上高は、前月比0.1%増と、市場予想の0.2%減に反して増加した。ガソリンスタンドを除いた小売売上高は同0.1%減、自動車・同部品とガソリンを除いた小売売上高は同0.1%増だった。

 ガソリンスタンドと自動車・同部品に加え、建築資材や飲食レストランを除いた、“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比0.2%増となり、市場予想の0.2%増と一致した。

 全13業種中5業種が増加、7業種が減少、アパレルの1業種が横ばいだった。市場が景気のバロメーターとして注目していたレストラン・バーの外食は前月比0.3%増と8カ月連続で増加。このほか、電器・家電やヘルスケア、グローサリーストア(食品雑貨店)を含む食品・飲料水販売、オンライン小売が増加した。

 半面、どのカテゴリーにも入らないその他商品・サービスが前月比1.7%減となったほか、ホームセンターなどの建築資材・園芸、家具・生活用品、スポーツ用品・趣味・楽曲・書籍などが減少した。

 また、自動車は前月比1.0%減と、前月の同1.1%増から伸びが急減速したほか、ガソリン販売も価格低下とドライブ需要の後退により同0.3%減と、前月の同1.0%増から減速に転じた。

 市場では、高利回り下でもガソリン価格の低迷などにより消費者が自由裁量の支出を継続しており、年末商戦期に入っても個人消費の落ち込みが続く可能性は低いと見ている。NRF(全米小売業協会)は今年の年末商戦の売上高を前年比3-4%増になると予想している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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