<新興国eye>前週のロシア株、米インフレ低下や原油高、ルーブル高を受け3週続伸=BRICs市況

新興国

2023/11/20 8:57

 前週(13-17日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の17日終値は前日比0.63%安の1122.1、前週比では10日終値比1.32%高と、3週続伸した。

 週明け13日は指数が上昇。翌14日は反落した。15日は急反発したが、16日は再び反落。

 週前半は、欧州株高となったことや、ブレント原油先物が上値抵抗線の1バレル当たり81.4ドルを超えたことが好感され、買いが優勢となった。個別銘柄では石炭大手ラスパドスカヤが急騰、上げをけん引。前週末の鉄鋼・石炭大手メチェルの急騰を受け、連れ高となった。通信最大手ロステレコムも配当の実施を発表し、急騰。その後は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。

 週後半は、米10月インフレ率(全体指数)が前月比横ばいと、2カ月連続で減速、22年7月以来1年3カ月ぶりの低い伸びとなったことを受け、米利上げサイクルの終了観測が広がり、買いが優勢となった。通貨ルーブル高も支援材料。その後は、原油価格が81.08ドルに後退したことが嫌気され、売りが強まった。ただ、ルーブル高の進行で下値は限られた。

 週末17日は小幅続落。ルーブル安となったことが嫌気され、売りが一段と強まった。また、欧州の対ロ追加制裁のニュースも地合いを悪化させた。ただ、原油高となったことや、欧米市場が堅調となったため、下値は限られた。

 今週(20-24日)のロシア市場は、引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)の動向、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える22日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や23日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は22日の10月WPI(卸売物価指数)など。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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