ハイブテクノ、日本とベトナムの力による事業戦略について
2023/11/29 14:46
ハイブリッドテクノロジーズ<4260.T>が11月22日、日本とベトナムの力で、新たな景色の創出を目指す事業戦略について語った。
同社は顧客に適したデジタル技術を用いて、業務のみならず、ビジネス変革を提供することで、顧客の競争優位性を高め社会をよくするための事業運営が目的。日本側が中心となり、顧客のサービス設計、システム設計の上流工程を担い、ベトナム側のエンジニアリソースと連携することで顧客サービスの上流から下流工程に至る一連のサービスを提供する。2021年12月に東証マザーズ(現東証グロース)に上場後、スタートアップ支援プロジェクトの始動、2件のM&A(企業の合併・買収)など、事業領域を拡大している。
強みと考えられるのは、日本とベトナムのシナジー、ビジネスモデル、リソース供給力、高品質な開発力の4点。ベトナムの労働人口、連動して増加するIT人材は日本の労働力不足、それに起因する社会問題のソューションとなり得る一方、ベトナムは国策に後押しされている豊富なIT人材と成長性を持つ。また、上流工程を担う日本と開発実装を担うベトナムの間を、日本の商習慣と日本語を理解するベトナム人エンジニアが橋渡しをすることで、従来のオフショア開発のデメリットを最小限に抑え、上流から下流までの全ての開発工程を一気通貫で完結できる。
成長戦略について、既存事業については、主要サービスであるストックサービスの件数増加と単価向上による売上収益の拡大、ミッションを明確にした新たな事業体制、Salesforceソリューションに特化したベトナム合弁会社等の施策を中心に件数と単価両面の成長を目指す。さらに22年9月期から始動したスタートアップ事業支援プロジェクト「Hybrid Technologies Capital」は継続し、スタートアップ支援を通じた顧客の事業拡大と、ハイブリッド型サービスの受注拡大の循環を狙う方針。
23年9月期の連結業績(IFRS)は、売上収益29億600万円(前期比20.7%増)、営業利益2億5700万円(同10.8%減)。上期は新規獲得件数の減速から売上収益が停滞したが、下期にストックサービスの件数と単価が大きく増加し、売上収益の拡大につながった。ただ、営業利益は当期に買収した2社のM&A関連費用3400万円の一時費用を販管費に計上し、減益となった。一方、24年9月期の連結業績は、売上収益33億600万円(前期比13.8%増)、営業利益3億3100万円(同28.8%増)と2ケタの増収増益を予想。事業部の体制変更による提案・見積体制の強化、開発・品質管理体制の強化、ハイブリッドテックエージェント社とのクロスセル等による売上収益増加を図る一方、M&Aは今期も積極的に検討するが、業績予想には現時点で公表していないM&Aに伴う売上、費用、利益は含んでいない。
提供:ウエルスアドバイザー社
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