香港前場:ハンセン2.0%安で3日続落、上海総合は0.6%下落

サーチナ

中国株

2023/12/11 13:51

 週明け11日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比333.53ポイント(2.04%)安の16000.84ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が143.01ポイント(2.55%)安の5455.15ポイントと3日続落した。売買代金は485億3280万香港ドルとなっている(8日前場は411億880万香港ドル)。

 中国経済の先行き不透明感が強まる流れ。デフレ進行を受け、消費活動の弱さが改めて意識されている。9日に中国で公表された11月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がそろってマイナス幅を拡大した。なかでもCPIの下落率は2020年11月以来、3年ぶりの大きさとなっている。それより先、7日発表の貿易統計は、人民元建て輸出がプラス成長を回復したものの、輸入の伸びが大幅に鈍化した。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が13.6%安、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(9618/HK)が7.1%安、自動車ディーラー中国大手の中升集団HD(881/HK)が5.2%安と下げが目立った。李寧は10日、香港不動産の恒基兆業地産(12/HK)から域内の商業ビル「港匯東」を22億800万香港ドル(約411億円)で取得すると発表。李寧はビルの一部を香港拠点設立に活用すると説明しているが、手許資金の減少を意識した売りが先行した。一方、恒基兆業は0.2%安と小幅な下げにとどまっている。

 セクター別では、中国の不動産が安い。融創中国HD(1918/HK)が8.4%、中国奥園集団(3883/HK)が7.8%、合景泰富集団HD(1813/HK)が5.2%、広州富力地産(2777/HK)が4.5%ずつ下落した。

 中国金融セクターも売られる。招商銀行(3968/HK)が3.5%安、中国農業銀行(1288/HK)が3.2%安、中国人寿保険(2628/HK)が3.7%安、中国平安保険(2318/HK)が2.7%安、中信建投証券(6066/HK)が2.6%安、海通証券(6837/HK)が2.2%安で引けた。

 非鉄やセメントの素材セクターもさえない。中国宏橋集団(1378/HK)が3.2%安、中国アルミ(2600/HK)が2.8%安、江西銅業(358/HK)が2.7%安、中国建材(3323/HK)が3.6%安、華潤水泥HD(1313/HK)が3.1%安で前場取引を終えた。

 一方、本土マーケットも続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.56%安の2952.85ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。食品・酒造株、素材株、医薬株、金融株、インフラ関連株、エネルギー株なども売られた。半面、自動車株の一角は高い。メディア・娯楽株も買われた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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