香港前場:ハンセン0.9%高で4日ぶり反発、上海総合1.1%上昇

サーチナ

中国株

2023/12/12 13:58

 12日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比137.02ポイント(0.85%)高の16338.51ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が76.19ポイント(1.38%)高の5608.68ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は416億460万香港ドルとなっている(11日前場は485億3280万香港ドル)。

 自律反発狙いの買いが先行する流れ。ハンセン指数はこのところ下落基調を強め、前日はおよそ1年1カ月ぶりの安値を切り下げた。米株高も支え。昨夜の米市場では、米景気懸念の後退を引き続き手がかりに、主要株価指数はそろって3日続伸した。NYダウは2022年1月以来の高値を切り上げている。米金融政策や中国経済対策を見極めたいとするスタンスが強まる中、朝方は上値が重かったものの、前引けにかけて上げ幅を広げた。米国では13日(日本時間14日)、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される。また、翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」は、11日に開幕したもよう。12日に終了する見通しだ。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が6.3%高、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が5.8%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が5.7%高と上げが目立った。華潤置地は昨日、11月の不動産成約額が前年同月比で8.6%増加したと公表。2カ月連続のプラス成長が買い安心感につながった。このほか、スポーツ用品中国大手の李寧(2331/HK)が3.9%高と反発している。同社は自社株買いプログラムを始動すると発表。前日の相場では、香港の商業ビル取得が懸念され14.3%安と急落していた。

 自動車セクターも高い。小鵬汽車(9868/HK)が4.6%、蔚来集団(9866/HK)が3.2%、吉利汽車HD(175/HK)が2.2%、長城汽車(2333/HK)が2.1%ずつ上昇した。中国汽車工業協会(CAAM)は11日、今年11月の新車販売台数が前年同月比で27.4%増加したと発表。生産台数は29.4%増で過去最多を更新したと報告している。

 中国の銀行・保険セクターも物色される。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.9%高、招商銀行(3968/HK)が2.8%高、新華人寿保険(1336/HK)が2.2%高、中国人民財産保険(2328/HK)が1.8%高で前場取引を終えた。

 他の個別株動向では、電子書籍ストア運営の閲文集団(772/HK)が13.3%高。同社は11日、親会社の騰訊HD(700/HK)からアニメ・コミック資産などを取得すると発表した。

 半面、非鉄関連の銘柄はさえない。新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.5%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.3%、江西カン鋒リ業(1772/HK)が1.7%、五鉱資源(1208/HK)が1.4%ずつ下落した。

 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.08%高の3225.45ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。銀行・保険株、公益株、消費関連株、インフラ関連株、空運株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬株、エネルギー株、素材株も売られた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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