<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高や通貨ルーブルの急騰を受け反発=BRICs市況

新興国

2024/1/4 8:57

 前週(12月25-29日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の29日終値は前日比0.68%安の1083.48、前週比では22日終値比2.50%高と、反発した。

 週明け25日は指数が続伸。翌26日は反落、27日は反発した。28日も続伸。

 週前半は、通貨ルーブル高が好感され、買いが優勢となった。ただ、欧米市場がクリスマス休暇で休場だったため、ロシア市場はほぼ横ばいだった。その後は、値固めの展開となり、売りが強まった。ただ、ブレント原油先物が中東イエメンの武力組織フーシ派による紅海での輸送船襲撃懸念を受け、1バレル当たり81ドル超に上昇したため、下げは限定的だった。

 週後半は、海外株高が好感され、買いが優勢となった。個別銘柄では国営電力大手の極東電力(ファー・イースタン・エナジー)が投資拡大の思惑で急騰、上げをけん引。ただ、原油価格が海運大手A・P・モラー・マースクが紅海で輸送を再開したことを受け、80.3ドルに後退、上値が重くなった。その後は、ルーブルの急騰が好感され、買いが優勢となった。個別銘柄ではインターネットサービス最大手ヤンデックスの親会社であるオランダのヤンデックスNVが新会社をカリーニングラード州特別行政区(SAR、オフショア特区)に登記したことが好感され、上げを主導した。

 週末29日は反落。年末を迎え、動意薄となる中、主要株がまちまちとなり、全体的に売りが強まった。原油価格の下落が先行したことも嫌気された。

 今週(3-5日)のロシア市場はMOEXロシア指数(ルーブル建て)を除き、RTS指数(ドル建て)の取引は休場となる。1ー2日は新年休暇のため休場。RTS指数の取引は9日から再開される。引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)の動向、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える4日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や5日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定はない。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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