<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高や通貨ルーブル高を受け続伸=BRICs市況

新興国

2024/1/9 8:57

 前週(3-5日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の5日終値は前日比0.48%高の1087.35、前週比では12月29日終値比0.36%高と、続伸した。

 週明け1-2日は新年休暇のため休場。今年初の取引が始まった3日は指数が下落。翌4日は3営業日ぶりに反発した。

 週前半は、新年休暇のため休場。

 週後半は、休み明け後、取引が再開されたが、通貨ルーブル安が嫌気され、売りが優勢となった。ただ、ブレント原油先物が1バレル当たり78ドル超に上昇したことや、国営天然ガス大手ガスプロムが上昇したため、下値は限られた。ガスプロムの上昇は中国向け天然ガス輸出が年明けから急増したことが背景。その後は、原油高が78ドルを割り込んだが、上昇が先行したことや、ルーブル高となったことが好感され、買いが一段と強まった。また、3大製鉄所の1つであるマグニトグルスク鉄鋼や国営ダイヤモンド生産最大手アルロサが買われ、上げをけん引。

 週末5日は続伸。原油価格が78.7ドルに上昇したことが好感され、買いが優勢となった。海運大手ソブコムフロットが減配を嫌気され、下落したが、航空大手アエロフロートと国営金融大手VTB(対外貿易銀行)が買われ、上げを主導した。

 今週(9-12日)のロシア市場は引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)の動向、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える11日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や12日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は12日の12月CPI(消費者物価指数)など。8日は休場。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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