香港前場:ハンセン0.4%安で7日続落、上海総合は0.2%下落

サーチナ

中国株

2024/1/10 13:40

 10日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比67.35ポイント(0.42%)安の16122.67ポイントと7日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が16.41ポイント(0.30%)安の5433.35ポイントと4日続落した。売買代金は383億460万香港ドルに低迷している(9日前場は407億3720万香港ドル)。

 中国経済の鈍化が懸念される流れ。世界銀行は9日、最新の世界経済見通しを公表し、うち中国の経済成長率が23年の5.2%から24年の4.5%まで減速すると予測した。また、影の銀行(シャドーバンキング)の債務問題がくすぶる中、金融システムの混乱も警戒されている。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、ビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)が4.1%安、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.3%安、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(981/HK)が2.4%安と下げが目立った。

 セクター別では、自動車が安い。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が8.3%、蔚来集団(9866/HK)が4.4%、理想汽車(2015/HK)と浙江零ホウ科技(9863/HK)がそろって2.0%ずつ下落した。業界団体は9日、12月の乗用車販売が前年同月比で8.5%増加したと報告している。増加率が前月の26.0%から大幅に鈍化しただけに業績懸念も強まった。

 海上輸送やコンテナリース・生産の海運関連もさえない。中遠海運HD(1919/HK)が5.0%安、海豊国際HD(1308/HK)が4.3%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.9%安、中国国際海運集装箱(2039/HK)が2.9%安、中遠海運発展(2866/HK)が1.3%安で前場取引を終えた。

 半面、医薬セクターはしっかり。百済神州(6160/HK)が6.1%、薬明生物技術(2269/HK)が3.6%、四環医薬HD集団(460/HK)が3.3%、翰森製薬集団(3692/HK)が2.4%ずつ上昇した。

 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%安の2887.18ポイントで前場の取引を終了した。金融株が安い。エネルギー株、公益株、不動産株、メディア・娯楽株、海運株なども売られた。半面、消費関連株は高い。インフラ関連株、医薬株の一角も買われた。(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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