中国大引:上海総合0.5%安で反落、保険株に売り

サーチナ

中国株

2024/1/10 16:38

 10日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比15.55ポイント(0.54%)安の2877.70ポイントと反落した。終値ベースで、2020年5月以来の安値水準に落ち込んでいる。

 中国経済の鈍化が懸念される流れ。世界銀行は9日、最新の世界経済見通しを公表し、うち中国の経済成長率が23年の5.2%から24年の4.5%まで減速すると予測した。また、影の銀行(シャドーバンキング)の債務問題がくすぶる中、金融システムの混乱も警戒されている。外国為替市場で対米ドルの人民元安が進んだことも(約1カ月ぶりの元安水準)、投資家心理の重しとなった。(亜州リサーチ編集部)

 業種別では、保険の下げが目立つ。中国太平洋保険(601601/SH)が4.0%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.1%安、新華人寿保険(601336/SH)が1.9%安、中国平安保険(601318/SH)が1.5%安で引けた。

 エネルギー株もさえない。鄭州煤電(600121/SH)が2.8%安、安源煤業集団(600397/SH)が2.3%安、エン鉱能源(600188/SH)が2.0%安、中国海洋石油(600938/SH)が1.7%安、中国石油化工(600028/SH)が1.4%安で取引を終えた。

 通信ネットワーク株も安い。中国衛通(601698/SH)が2.2%、中国聯通(600050/SH)が2.0%、中国電信(601728/SH)が1.9%、中国移動(600941/SH)が1.4%ずつ下落した。ハイテク株、公益株、メディア・娯楽株、不動産株、素材株、海運株、銀行・証券株なども売られている。

 半面、消費関連株はしっかり。春節(旧正月)の接近などを意識し、酒造の舎得酒業(600702/SH)が6.6%、百貨店の王府井集団(600859/SH)が2.2%、化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が2.0%、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が1.8%、食品の桃李面包(603866/SH)が1.6%ずつ上昇した。

 外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.28ポイント(0.13%)高の224.61ポイント、深センB株指数が14.76ポイント(1.40%)安の1040.39ポイントで終了した。(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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