香港前場:ハンセン0.6%高で5日ぶり反発、上海総合は1.6%下落

サーチナ

中国株

2024/1/18 13:33

 18日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比97.44ポイント(0.64%)高の15374.34ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が29.59ポイント(0.58%)高の5162.41ポイントと5日ぶりに反発した。売買代金は565億130万香港ドルとなっている(17日前場は620億6030万香港ドル)。

 自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。ハンセン指数はこのところ下落の勢いを強め、足元では連日で約1年2カ月ぶりの安値を切り下げていた。もっとも、上値は限定的。米長期金利の低下や、中国経済の先行き不安が投資家心理の重しだ。指数は安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が4.2%高、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.1%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.4%高と上げが目立った。

 セクター別では、太陽光発電関連が高い。上記した信義光能のほか、カ姆丹克太陽能系統集団(712/HK)が11.2%、協キン科技HD(3800/HK)が4.0%、福莱特玻璃集団(6865/HK)が3.9%、中国水発興業能源集団(750/HK)が3.2%ずつ上昇した。複数のアナリストは、「2024~25年にかけて、エコ発電の規模は拡大する」との分析を示している。また、中国政府は先ごろ、「美しい国家建設の全面的推進に関する中国共産党中央・国務院の指導意見」を発表。この意見では、生態環境の全面的改善などが提示されている。このほか上下水道など環境インフラ関連で粤海投資(270/HK)が2.6%高、中国水務集団(855/HK)が1.5%高と値を上げた。

 宅配や荷役など物流関連の銘柄群も物色される。円通速逓国際(6123/HK)が3.2%高、

中通快逓(開曼)(2057/HK)が2.6%高、京東物流(2618/HK)が1.6%高、嘉里物流聯網(636/HK)が1.1%高で前場取引を終えた。

 中国不動産セクターの一角もしっかり。雅居楽集団HD(3383/HK)が3.1%高、旭輝(884/HK)が2.7%高、広州富力地産(2777/HK)が2.2%高、中国海外発展(688/HK)が2.0%高で引けた。

 半面、非鉄・レアアース関連はさえない。非鉄金属・鉱石など生産・貿易の五鉱資源(1208/HK)が3.5%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が3.3%、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が1.5%ずつ下落した。

 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.59%安の2788.69ポイントで取引を終了した。エネルギー株が安い。素材株、インフラ関連株、医薬株、不動産株、金融株なども売られた。半面、エコ発電関連は高い。酒造株の一角も買われた。(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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