【為替本日の注目点】1月の米消費者マインド予想を上回る
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
東京時間夕方には148円80銭まで買われたドル円だったが、その後はじり安の展開。NYでは148円を割る場面も。ユーロドルは1.08台でやや膠着状態に。株式市場は3指数が大幅に買われ、揃って最高値を更新。S&P500は58ポイント上昇。債券は反発。長期金利は小幅に低下し、4.12%台に。金は続伸し、原油は反落。
1月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 78.8
12月中古住宅販売件数 → 378万件
マーケット情報
ドル/円 147.97 ~ 148.52
ユーロ/ドル 1.0866 ~ 1.0898
ユーロ/円 161、04 ~ 161.51
NYダウ +395.19 → 37,863.80ドル
GOLD +7.70 → 2,029.30ドル
WTI -0.67 → 73.41ドル
米10年国債 -0.019 → 4.123%
本日の注目イベント
米 12月景気先行指標総合指数
共和党大統領候補のデサンティス・フロリダ州知事が2024年の大統領選から撤退を表明しました。同氏はアイオワ州での予備選でトランプ氏に支持率では大きく水をあけられましたが、同じく同候補のヘイリー氏を上回り、23日に行われるニューハンプシャー州での予備選での動向が注目されていましたが、「勝利者へ明確な道筋がないなら、私は支持者にボランティア活動や寄付を求めることはできない」と述べ、撤退の意思を表明しました。同時に、デサンティス氏はトランプ氏を支持することも表明しています。これで、トランプ氏の支持率がさらに上がることが予想されますが、大統領の芽がないと読んだデサンティス氏は「副大統領の地位」を得ることに、早々と路線変更したとも受け止められます。
事実、ここにきてヘイリー氏はトランプ氏への攻撃を強めており、21日のCBSの番組でもトランプ氏の精神状態に言及し、同氏が混乱しているとして、その例を挙げています。「バイデン大統領がわれわれを第二次世界大戦に巻き込もうとしている」と「第三次世界大戦」と間違えていることを挙げ、「80歳の人が大統領になって、その精神的安定が衰え続けたとしても驚いてはいけない」と述べています。また、トランプ氏は「ヘイリー氏は国連大使を務めていた際はOKだったが、『大統領』は向いていなかった。私がそう言うということは、恐らく彼女は副大統領には選ばれないということを意味している」と述べ、自身が大統領に再選された際には、ヘイリー氏を副大統領にはしないことを示唆しています。ヘイリー氏はトランプ前政権で国連大使を務めています。
1月のミシガン大学消費者マインドの速報値は、2021年以来の高水準となる「78.8」でした。また1年先のインフレ期待も3年ぶりの低水準でした。同指数の調査ディレクタ―は「経済のさまざまな面に関して消費者が明るい見方を強めている。これはソフトランディングに対する確信を強めていることを示唆している」と指摘し、「インフレ期待の改善は、近い将来にインフレが加速することはないという認識と整合している」と語っています。(ブルームバーグ)消費者マインドの大幅な改善に、株式市場では株価が大きく上昇しました。特にハイテク株の上昇が目立っており、市場ではFOMCメンバーが依然として早期利下げには慎重な姿勢を維持しているにもかかわらず、利下げを織り込む形でリスク資産の株式に資金が流れ込んでいます。先週19日も、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は「利下げが近いと考えるのは『時期尚早』だ。政策を緩和する前に、インフレ率が着実に2%へと戻る軌道にあるというさらなる証拠を目にする必要がある」と、先走る市場をけん制する発言を行っています。
本日から日銀政策決定会合が始まります。明日の結果発表では政策据え置きが予想されますが、やはり注目は午後3時半からの植田総裁の会見です。賃金物価の好循環が見通せる「確度」について、どのような言い回しをするのか、その言葉次第でドル円は大きく上下する可能性があります。テクニカルではドル円は上昇が示唆されていますが、この流れが加速するのか、あるいは上昇にブレイキがかかるのか、注目です。本日のドル円は147円50銭~149円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
・今日のアナリストレポート
https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_academy01.htm
・主要経済指標の一覧表 ‐ 今月の主要経済指標の予想数値、結果の一覧
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