香港前場:ハンセン0.8%高で続伸、上海総合は0.2%下落

サーチナ

中国株

2024/1/24 13:41

 24日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比122.87ポイント(0.80%)高の15476.85ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が51.89ポイント(1.01%)高の5192.82ポイントと続伸した。売買代金は587億6050万香港ドルに縮小している(23日前場は707億1570万香港ドル)。

 前日の好地合いを継ぐ流れ。「中国当局が本土市場の安定化策を検討している」と23日に伝わり、投資家心理がやや上向いている。米経済の軟着陸(ソフトランディング)期待が続く中、昨夜の米市場でハイテク株が連日で買われたこともプラス材料だ。ただ、上値は重い。中国経済の先行き不安が依然としてくすぶっているほか、市場安定化策の内容を見極めたいとするスタンスも強まった。香港の各指数は上げ幅を徐々に削っている。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、電子商取引(Eコマース)最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が4.3%高、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が4.1%高、インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)が3.9%高と上げが目立った。創業者の馬雲(ジャック・マー)氏や蔡崇信(ジョセフ・ツァイ)会長による2023年第4四半期(10~12月)の買い増しが判明したことで、阿里巴巴株に買い安心感が広がっている。

 セクター別では、エアラインやツアー会社、カジノ、映画など旅行・レジャー関連が高い。中国国際航空(753/HK)が2.5%、中国南方航空(1055/HK)が2.0%、同程旅行HD(780/HK)が3.3%、香港中旅国際投資(308/HK)が2.4%、金沙中国(1928/HK)が2.7%、新濠国際発展(200/HK)が2.0%、阿里巴巴影業集団(1060/HK)が3.8%、猫眼娯楽(1896/HK)が3.6%ずつ上昇した。春節(旧正月)の大型連休を来月に控え、需要増の期待が広がっている。

 非鉄セクターもしっかり。上記した中国宏橋のほか、中国アルミ(2600/HK)が3.4%高、江西銅業(358/HK)が1.7%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。

 半面、自動車セクターは安い。浙江零ホウ科技(9863/HK)が10.1%、長城汽車(2333/HK)が9.2%、小鵬汽車(9868/HK)が5.4%、理想汽車(2015/HK)が4.3%ずつ下落した。長城汽車に関しては、通期決算(速報)の15%減益が嫌気されている。

 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.15%安の2766.79ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬株、素材株、消費関連株、軍事関連株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。不動産株、金融株、運輸株、公益株も買われた。(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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