米11月S&PコアロジックCS住宅価格指数、前月比0.2%低下―10カ月ぶりに低下

経済

2024/1/31 8:57

<チェックポイント>

●前年比では5カ月連続の上昇―デトロイトなどが伸びる

●前月比は20都市圏、10都市圏も10カ月ぶり低下―シアトルなど下落

●S&P、「住宅ローン金利低下で今後は住宅価格の上昇圧力高まる」

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が30日に発表した23年11月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比0.2%低下の312.15と、23年1月以来10カ月ぶりに低下に転じた。同指数は前月まで連続で過去最高を更新していた。一方、季節要因を無視できる前年比は5.1%上昇と、5カ月連続で前年水準を上回った。

 市場が最も重視している主要20都市圏の価格指数も前月比0.2%低下の318.24と、主要10都市圏の価格指数も前月比0.1%低下の333.31と、いずれも10カ月ぶりに低下に転じた。両指数とも、前月まで過去最高を更新していた。

 都市別の前月比では、下落率が最も大きかったのはシアトルが1.4%減ともっとも下落率が大きく、サンフランシスコの1.3%減が続いた。一方、前年比ではデトロイトが8.2%上昇と、2カ月連続で20都市の中で最も高い伸びとなり、次いでサンディエゴが8%上昇。対照的にポートランドが0.7%低下と、20都市中、唯一の低下となった。

 S&P500指数を運営しているS&Pダウジョーンズ・インデックスのコモディティー(国際相場商品)・実物・デジタル資産担当責任者のブライアン・ルーク氏は、住宅ローン金利の低下が住宅価格の上昇につながるとして、「(現在の金利低下の局面では)今後は住宅価格の上昇を押し上げる可能性がある」と指摘している。市場でも金利低下による住宅購入者のアフォーダビリティ(住宅取得能力)の改善で住宅購入需要が拡大し、住宅価格の上昇圧力が高まると見ている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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