香港前場:ハンセン0.2%安で続落、上海総合は1.8%下落

サーチナ

中国株

2024/2/5 13:43

 週明け5日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比23.14ポイント(0.15%)安の15510.42ポイントと続落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は0.74ポイント(0.01%)高の5219.73ポイントと小反発した。売買代金は486億6850万香港ドルとなっている(2日前場は502億7940万香港ドル)。

 投資家の慎重スタンスが継続する流れ。米金利上昇や、中国不動産業を巡る不透明感などが相場の重しとなっている。国際通貨基金(IMF)は2日、中国経済の年次報告を発表し、不動産開発企業の整理・再編などに遅れが生じた場合、2024~25年の実質成長率が4%を割り込む恐れがあるとの見方を示した。ただ、下値は限定的。このところ急落が続いた医薬株の買い戻しなどで、ハンセン指数などもプラス圏に浮上する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、中国不動産デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.5%安、香港不動産開発大手の恒隆地産(101/HK)が3.6%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.8%安と下げが目立った。

 自動車セクターも安い。小鵬汽車(9868/HK)が4.0%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.3%、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が2.5%、蔚来集団(9866/HK)が1.4%ずつ下落した。

 上下水道やごみ処理など環境インフラ関連もさえない。粤海投資(270/HK)が3.6%安、天津創業環保集団(1065/HK)が1.9%安、北控水務集団(371/HK)が1.6%安、中国光大環境(257/HK)が1.1%安で前場取引を終えた。

 半面、医薬セクターの一角は高い。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が7.7%、薬明生物技術(2269/HK)が3.9%、百済神州(6160/HK)が1.8%、翰森製薬集団(3692/HK)が1.2%ずつ上昇した。無錫薬明康徳と薬明生物に関しては、米国のバイオ企業規制案に対する警戒感がやや後退。両社はそれぞれ、米政府が特定のバイオテクノロジー企業と契約を結ぶことを制限する「バイオセキュア法案」が米議員によって提出されたことを受け、改めて事情説明の公告を発表した。同法案によって、「注視すべきバイオテクノロジー企業」として定義されるべきではないと強調している。

 一方、本土マーケットは6日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.82%安の2680.48ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。ハイテク株、消費関連株、素材株、インフラ関連株、医薬株、証券株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。銀行・保険株も買われた。(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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