米1月コアCPI、前月比0.4%上昇―市場予想上回る

経済

2024/2/14 9:03

<チェックポイント>

●前月の伸び上回る―全体指数も市場予想上回る

●輸送サービスやシェルター価格が上昇―ガソリン価格は低下

●市場は3月会合での政策金利据え置きをほぼ織り込む

 米労働省が13日に発表した1月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコア指数(価格変動が激しいエネルギーと食品を除く)が前月比0.4%上昇となり、前月(12月)の伸びや市場予想の平均値である0.3%上昇を上回った。前年比は3.9%上昇と前月の伸びと一致し、市場予想の3.7%上昇を上回った。

 全体指数は前月比0.3%上昇と、12月や市場予想の0.2%上昇を上回った。前年比でも3.1%上昇と、市場予想の2.9%上昇を上回ったが、前月の3.4%上昇からは鈍化した。

 前月比の内訳は、輸送サービスのうち、航空運賃が1.4%上昇と、12月の0.9%上昇から加速。また、CPIの構成ウエートの約3分の1を占める、家賃やホテル宿泊料などのシェルター価格(家賃・宿泊費)も0.6%上昇と、12月の0.4%上昇から加速、自動車保険も1.4%上昇(12月は1.7%上昇)となり、全体を押し上げた。対照的に中古車は3.4%低下と、12月の0.6%上昇から急減速している。

 シェルター価格のうち、賃貸住宅の家賃は0.4%上昇と、12月と変わらなかったが、帰属家賃(OER、持ち家でも借家と同様に住宅サービスを受けているとして家賃で評価したもの)が0.6%上昇と、12月の0.4%上昇から加速した。ホテル宿泊料も2.4%上昇と、12月の0.1%上昇から急加速した。

 エネルギーはガソリン価格の低下などを反映し、0.9%低下と4カ月連続で低下したが、食品は0.4%上昇と、12月の0.2%上昇を上回る伸び。食品のうち、レストランなどで提供された外食価格は0.5%上昇、自宅調理用の食品は0.4%上昇で、いずれも前月を上回った。

 前年比では、シェルター価格が6.0%上昇となったほか、自動車保険や航空運賃を含めた輸送サービス全体では9.5%上昇となった。対照的に中古車は3.5%低下だった。

 食品は2.6%上昇となったが、10カ月連続で伸びが減速。エネルギーは4.6%低下と、11カ月連続で低下した。

 市場は、次回3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でも政策金利が据え置かれるとの見方をさらに強め、その次の5月会合で利下げされるとの見方が強まった。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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