香港前場:ハンセン0.2%高で小反発、上海総合は0.7%上昇
29日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比24.68ポイント(0.15%)高の16561.53ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が1.30ポイント(0.02%)高の5689.76ポイントと小反発した。売買代金は472億4010万香港ドルに縮小している(28日の前場は570億6130万香港ドル)。
本土株高が好感される流れ。ハンセン指数は安く始まったが、上海総合指数の上げ幅拡大をにらみながら、引けにかけてプラス圏まで切り返している。中国経済対策の期待感や、当局の相場支援スタンスが改めて材料視された。向こう1年間の政策運営方針を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は、来週3月5日に北京で開幕する。新たな経済対策が打ち出されるとの期待も広がった。また、香港上場企業に好決算が相次いでいることも買い安心感につながっている。もっとも、買い進む動きはみられない。米中の指標発表が気がかりだ。米国では29日、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ動向の目安とする米個人消費支出(PCE)コア指数(食品とエネルギーを除く)が公表される。中国ではあす3月1日、官民が今年2月の製造業PMIを発表する予定。国家統計局によるPMIは前月の49.2→49.0、民間による財新PMIは50.8→50.7に低下する見込みだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が22.2%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(981/HK)が6.6%高、ガラス生産大手の信義玻璃HD(868/HK)が5.6%高と上げが目立った。信義光能と信義玻璃については、それぞれ2023年通期決算の増益と配当の増額予定を発表したことが好感されている。
セクター別では、半導体が高い。上記した中芯国際集成電路製造のほか、上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.8%、華虹半導体(1347/HK)が4.5%、ASMPT(522/HK)が3.6%ずつ上昇した。中国当局は人工知能(AI)などハイテク産業の振興に注力している。政策支援の動きが手がかりだ。
医薬セクターもしっかり。翰森製薬集団(3692/HK)が3.3%高、中国生物製薬(1177/HK)が2.3%高、百済神州(6160/HK)が1.7%高、山東新華製薬(719/HK)が1.5%高で引けた。
半面、香港に拠点を置く不動産や発電などの銘柄群はさえない。新世界発展(17/HK)が1.1%、長江実業集団(1113/HK)が1.0%、恒基兆業地産(12/HK)が0.7%、中電HD(2/HK)と電能実業(6/HK)がそろって1.3%ずつ下落した。香港不動産株は前日、域内不動産規制の緩和を手がかりに逆行高している。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.73%高の2979.56ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。不動産株、消費関連株、インフラ関連株、素材株、医薬株、金融株、運輸株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。公益株も売られた。(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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