空港施設はテナントなど高稼働、訪日客増加で恩恵

注目株

2018/3/28 17:30

 空港施設の運営や熱・給排水などを手掛ける空港施設(8864、百株)に注目したい。

 今3月期はインバウンド(訪日外国人観光客)の拡大が追い風となり、羽田空港のテナント入居率が改善し、ホテルの通年稼働も寄与。不動産賃貸事業が好調に推移している。熱供給事業では電力・ガスの値上がりが影響しているものの、第3四半期累計の連結営業利益は前年同期比3.3%増の32.2億円と堅調だ。

 訪日来客数は昨年が前年比19.3%増の2869万人、今年の1~2月も前年同期比15.7%増の501万人と増加の一途をたどっており、空港施設の業績が急速に悪化するリスクは小さい。地方空港の新施設稼働や、航空機の乗員向け住宅の拡大も今後の業績成長につながると見込まれ、シンガポールやカナダといった海外展開も注目される。

 株価は1月に687円の高値を付けた後、3月には600円割れまで調整したが、トレンドは崩れておらず、ここからの上値追いが期待される。PBR(株価純資産倍率)が0.6倍前後と低く、低評価の見直し買いが進みそうだ。

(片岡利文)

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