<新興国eye>トルコ中銀、予想以上の1.25ポイント利上げを決定―追加利上げに含み

新興国

2018/6/8 10:45

 トルコ中央銀行は7日の金融政策決定会合で、インフレ抑制と急激な自国通貨トルコリラの下落阻止のため、主要政策金利である1週間物レポ金利を1.25ポイント引き上げ17.75%とした。市場では利上げが大方の予想だったが、多くは0.75-1.00ポイントの利上げを予想していたため、今回の大幅利上げはサプライズとなった。

 中銀は会合後に発表した声明文で、「国内経済はリバランス(内需から外需への是正)に向かっている。つまり、内需がさらに弱まる一方で、外需は力強い状況が続いている。物価上昇はさまざまな業種に行き渡ってきた。需要の先行きは緩やかな見通しとなっているものの、高水準のインフレ率とインフレ期待が依然として企業の価格設定行動に対するリスクとなっている。このため、中銀は物価安定のため、一段の金融引き締めを決めた」と述べ、インフレとインフレによるリラ安の進行に強い懸念を示した。

 今後の金融政策の見通しについても、「今後もあらゆる手段を講じ、物価安定の目標を達成していく」、また、「インフレ見通しがかなり改善するまで、金融引き締めの政策スタンスを維持する。インフレ期待や企業の価格設定行動などのリスク要因を注視し、必要に応じて、さらなる金融引き締めを行う」と述べ、追加利上げに含みを持たせた。

 これまで中銀はインフレ抑制と急激なリラ安を阻止するため、5月23日に緊急会合を開き、4つの主要政策金利のうち、後期流動性貸出金利だけを13.50%から一気に3ポイント引き上げ16.50%としたが、その5日後の28日には金融政策を簡素化するため、4つの政策金利のうち、1週間物レポ金利を6月1日から唯一の主要政策金利とした。この措置は、4つの政策金利では中銀の金融政策の意図が市場に伝わりにくいことから、市場との認識のずれを防ぐための金融政策の予見性を強めるもの。

 一方、最新のインフレデータをみると、トルコ統計局が4日発表した5月CPI(消費者物価指数、03=100)は前年比12.15%上昇と、前月(4月)の同10.85%上昇から伸びが急加速し、これを受けてリラ安が一段と進んでいる。前月比でも1.62%上昇と、市場予想の同1.45%上昇を上回り、また、値動きが激しいエネルギーと食品を除いたコアCPIも4月の前年比12.24%上昇から同12.64%上昇に加速した。市場では5月CPIが急加速したことから、今後もインフレは加速するとの懸念を強めている。

 中銀の利上げ発表後、リラは1ドル=4.474リラと、6日終値の4.556リラから約2%急伸した。先週末(1日)は4.6563リラだった。

 次回会合は7月24日に開かれる予定。

<関連銘柄>

iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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