米ボーイング急落、エチオピア航空の「737MAX」墜落で

米国株式

2019/3/12 10:02

 米航空・宇宙大手ボーイング<BA>の株価が11日、一時13%を超える下落をみせ、終値は5.33%安の400.01ドルと、NYダウ構成銘柄のうち、唯一の下落銘柄となった。エチオピア航空のケニア・ナイロビ行き302便のボーイング「737MAX8」が現地時間の10日に、エチオピア・アディスアベバのボレ国際空港を離陸直後に同空港南東のビショフトゥ近郊に墜落した事故が嫌気された。この事故で乗員乗客157人が死亡した。

 「737MAX」の安全性の問題については、インドネシア航空最大手ライオン航空が使用していたジャカルタ発スマトラ行きの「737MAX8」が18年10月29日、離陸直後にジャワ海に墜落し、乗員・乗客189人が死亡した事故で指摘されていた。同機には飛行中に機首が上がり過ぎて失速するなど異常事態が起きた場合、飛行制御システムにより急激に機種を引き下げる新機能が付加されているが、当時の墜落原因調査では、機体の姿勢が誤って修正され急降下し墜落する危険性が見つかっていた。

 墜落事故後、エチオピア航空は直ちに「737MAX8」の使用をすべて中止した。また、中国の航空当局である中国民用航空局も航空各社に「737MAX8」の使用中止を指示。米連邦航空局(FAA)とボーイングに同型機の安全性について協議し、安全性対策が講じられるまで使用を再開しない考えだ。

 米経済専門オンラインメディアのCNNマネーによると、ボーイングは今回の事故を受け、13日に予定していた新型ジャンボジェット旅客機「777X」の発表を延期することを決めた。

 これまでに「737MAX」は全世界で350機が納入され、5000機超の受注残がある。米国内ではすでにアメリカン航空と米航空大手ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス<UAL>、テキサス州ダラスに本社を置く米格安航空大手サウスウエスト航空<LUV>が「737MAX」を使用している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、

 SPD500<1557>、国際VX中先<1561>、NYダウ<1679>、

 NYダウブル<2040>、NYダウベア<2041>

(イメージ写真提供:123RF)

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