米3月新築住宅販売、前月比4.5%増の69.2万戸―市場予想大幅に上回る
2019/4/24 10:47
<チェックポイント>
●主力の南部が全体押し上げ、中西部と西部も急増
●住宅価格は前月比4%低下―販売増に寄与
●住宅在庫、連続で減少でも高水準を維持
米商務省が23日発表した3月新築住宅販売件数(季節調整済み)は前月比4.5%増の年率換算69万2000戸と、2月の同5.9%増(改定前は4.9%増)からさらに大幅増加となった。これは3カ月連続の増加で、17年11月(71万2000戸)以来1年4カ月ぶりの高水準となっている。また、市場予想の64万6000戸も大幅に上回った。季節要因を無視できる前年比は3%増と、2月の同0.2%減(改定前は同0.6%増)を上回り、18年8月以来7カ月ぶりに前年水準を上回った。1-3月期の平均販売件数は前年比1.7%増となっている。
地域別の販売件数は、中西部が前月比17.6%増(前年比1.2%増)と、急増した一方で、全体の約6割を占め販売件数が最も多い南部も同3.6%増(同9.3%増)と、3カ月連続の増加となった。南部に続いてウエートが大きい(全体の約3割を占める)西部も同6.7%増(同4.3%減)と急増した。ただ、北東部は同22.2%減(同20%減)と、大幅に落ち込んだ。
住宅価格は中央値(季節調整前)で前月比4%低下の30万2700ドルと、2月の同3.9%上昇から下落に転じ、前年比も9.7%低下と、5カ月連続で前年水準を下回った。購入販売価格帯をみると、40万ドル超の高額物件の販売比率は2月の25%から3月は24%に低下。他方、40万ドル未満の手ごろな物件の比率は前月の70%から71%に上昇。価格が安い方にシフトした。また、20万ドルから30万ドル未満の手ごろ物件の販売比率が34%と、18年全体の30%を依然上回っており、住宅業者は安値価格帯の住宅供給を増やしていることも前年比での販売価格の低下につながっている。
新築住宅在庫(着工前や建築中の住宅も含む。季節調整値)は前月比0.3%減(前年比15.8%増)の34万4000戸と、連続で減少したが、08年12月(35万3000戸)以来10年ぶりの高水準となった18年12月(34万7000戸)に近い水準となっている。
また、今回の発表では、18年12月から過去3カ月間の販売件数が改定され、合計で4万2000戸もの大幅な下方改定となった。12月は56万2000戸(前回発表時は58万8000戸)、1月も62万5000戸(同63万6000戸)、2月も66万2000戸(同66万7000戸)と、いずれも下方改定された。
<関連銘柄>
NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、
SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、
NYダウベア<2041.T>
提供:モーニングスター社
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