米アマゾン、第1四半期は純利益2倍

米国株式

2019/4/26 10:52

 米オンライン小売大手アマゾン・ドットコム<AMZN>が25日発表した19年12月期第1四半期(1-3月)決算は、売上高が前年比17%増の597億ドルと、15年1-3月期以来4年ぶりの低い伸びにとどまり、市場予想とほぼ一致。一方、純利益は同2.2倍の35億6100万ドルと四半期ベースでは4期連続の過去最高を更新し、希薄化後の1株当たり利益(EPS)は7.09ドルと、市場予想の4.7ドルを大きく上回った。

 売上は鈍化の兆候を示し始めている。主力の北米事業の売上は17%増、海外事業部門は同9%増となったが、1年前の伸び(北米事業は46%増、海外事業は34%増)と比較すると大幅に鈍化した。

 今後の成長のカギを握るとして市場が注目していたクラウドコンピューティングの「アマゾン・ウェブサービス(AWS)」の売上高は前年比42%増の77億ドルと、売上全体の13%(前期は10.3%)を占め、市場予想と一致。営業利益は同59%増の22億2000万ドルと、利益全体の50%を占め、AWSの成長は他部門と比較して群を抜いて高い。それとは対照的に、広告事業の売上は同34%増の27億ドルにとどまった。過去5四半期では少なくとも同60%増の高い伸びを示していただけに、伸びの急減速が目につく。

 また、第2四半期(4-6月)業績は、売上高を前年比13-20%増の595億-635億ドル(中心値615億ドル)と、やや控え目に見積もり、中心値は市場予想の623億9000万ドルを下回る。営業利益は26億-36億ドルと予想したが、第1四半期の44億ドルから急減し、市場予想の41億9000万ドルも大幅に下回る。有料会員(プライム会員)向けサービス強化の一環として、無料の急送配達期間を従来の2日から1日に短縮するため、約8億ドルの新たな投資が圧迫する。

 アマゾンの株価は25日の時間外取引で小幅高。一時25日通常取引の終値1902.25ドルを下回ったが、その後に2%近く上昇する場面もあった。

(イメージ写真提供:123RF)

マーケット情報

▲ページTOPへ