米4月新築住宅販売、前月比6.9%減の67.3万戸―市場予想上回る
2019/5/24 10:49
<チェックポイント>
●主力の南部、西部、中西部で減少し全体押し下げ―北東部は急増
●住宅価格は前月比11.9%上昇と急伸―1年4カ月ぶり高水準に
●住宅在庫は3カ月連続で減少―1年7カ月ぶり低水準に
米商務省が23日発表した4月新築住宅販売件数(季節調整済み)は前月比6.9%減の年率換算67万3000戸と3月の同8.0%増(改定前は4.5%増)から4カ月ぶりに減少に転じた。2月(66万9000戸)以来2カ月ぶりの低水準となったが、市場予想の66万5000戸を上回った。一方、季節要因を無視できる前年比は7.0%増と3月の同10.6%増(改定前は同3.0%増)に続いて4カ月連続で前年水準を上回っている。
新築販売が前月比で4カ月ぶりに減少したことについて、市場では最近の住宅ローン金利の低下や所得の増加で住宅購入者のアフォーダビリティ(住宅取得能力)が高まってきたにもかかわらず、中古住宅市場と同様、住宅価格が高水準で、中所得者や初めて住宅を購入する新規住宅取得者が好む30万ドル未満の手ごろな価格の物件が不足しているためとみている。
ただ、全体の販売件数のうち、着工前の販売件数が前月比14.6%増の22万戸と、07年3月以来12年1カ月ぶりの高水準を示したことは明るい材料だ。
住宅価格は中央値(季節調整前)で前月比11.9%上昇の34万2200ドルと、3月の同3.3%低下から上昇に転じた。前年比も8.8%上昇と、6カ月ぶりに前年水準を上回り、17年12月以来1年4カ月ぶりの高水準となり、販売抑制要因となっている。購入販売価格帯をみると、40万ドル超の高額物件の販売比率は3月の30%から4月は36%に上昇。他方、40万ドル未満の手ごろな物件の比率は前月の71%から64%に低下。価格が高い方にシフトした。また、20万ドルから30万ドル未満の手ごろ物件の販売比率は27%と、18年全体の30%を下回った。
地域別の販売件数は、北東部が前月比11.5%増(前年比12.1%減)と急増した一方で、全体の約6割を占め販売件数が最も多い南部は同7.3%減(同5.1%増)と、4カ月ぶりに減少した。南部に続いてウエートが大きい(全体の約3割を占める)西部も同8.3%減(同16.8%増)、中西部も同7.4%減(同3.6%増)と、いずれも4カ月ぶりに減少した。
新築住宅在庫(着工前や建築中の住宅も含む。季節調整値)は前月比0.9%減(前年比11%増)の33万2000戸と、3カ月連続で減少し、18年9月(32万4000戸)以来1年7カ月ぶりの低水準となった。住宅バブル期の在庫水準(45万戸)の74%の水準にとどまっている。これを4月の販売ペースで計算した新築住宅の在庫水準は5.9カ月相当(1年前は5.7カ月相当)と3月の5.6カ月(改定前6カ月)相当を上回ったが、住宅建築業界が容認可能な水準6カ月相当を2カ月連続で下回り、住宅供給不足懸念が強まった。
また、今回の発表では、1月以降の過去3カ月間の販売件数が改定され、合計で5万7000戸もの大幅な上方改定となったことは明るい材料。1月は64万4000戸(前回発表時は62万5000戸)、2月も66万9000戸(同66万2000戸)、3月も72万3000戸(同69万2000戸)と、いずれも上方改定された。
<関連銘柄>
NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、
SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、
NYダウベア<2041.T>
提供:モーニングスター社
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