来週の日本株の読み筋=上値の重い展開か、メキシコ問題を注視、メジャーSQに向け不安定化も
来週(10-14日)の東京株式市場は、上値の重い展開か。7日の日経平均株価は反発し、2万884円(前日比110円高)引け。米政権がメキシコへの追加関税の先送りを検討していると伝えられ、6日の米国株式が上昇し、投資家心理が改善した。円高・ドル安一服も支えとなり、総じて堅調に推移した。メキシコが関税回避に向けて譲歩し、米国との協議進展をにおわす報道もある。ただし、予定通り10日に関税を発動するかどうかはトランプ米大統領次第であり、なお不透明。メキシコ問題の行方によっては再び揺れる可能性もあり、動向を注視する必要がある。
一方、日経平均が心理的なフシ目となる2万1000円に接近してきたことで、戻り売りを警戒する向きも少なくない。7日の東証1部売買代金は1兆6359億円(前日比2068億円減)と2日連続で2兆円を下回り、低水準にとどまる。直近の戻りは買い戻しが主体とみられ、腰の入った買いは期待しにくく、上値が重くなれば、売りに傾きやすい。また、先物主導の相場は14日のメジャーSQ(特別清算指数)算出日に向けて不安定化することも予想される。
なお、来週のスケジュールでは、国内で10日に1-3月期GDP改定値、5月景気ウォッチャー調査、11日に5月工作機械受注、12日に4月機械受注、13日に4-6月期法人企業景気予測調査などが発表される。海外では10日に日米通商交渉の実務者会合がワシントンで始まり、12日に米5月消費者物価、14日に中国5月小売売上高・鉱工業生産・都市部固定資産投資、米5月小売売上高などが予定されている。
提供:モーニングスター社
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