株式新聞

2019年7月19日(金)

米5月コアCPI、4カ月連続で前月比0.1%上昇―市場予想下回る

経済

2019/6/13 11:31

<チェックポイント>

●全体指数、前月比0.1%上昇―4月0.3%上昇から減速

●市場、7月FOMCでの利下げ確率を引き上げ

●トランプ米大統領、「FRBは政策金利をかなり高く維持している」と批判

 米労働省が12日発表した5月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコアCPI(価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたもの)が前月比0.1%上昇と、市場予想の同0.2%上昇を下回った。伸び率は2月から4カ月連続で0.1%上昇と、低空飛行が続いている。一方、前年比も2.0%上昇と、市場予想の2.1%上昇を下回った。

 コアCPI前月比の内訳をみると、賃貸住宅の家賃やホテル宿泊料などの「シェルター」価格(家賃・宿泊費)は0.2%上昇(4月は同0.4%上昇)と伸びが鈍化した。また、4月に0.9%上昇と高い伸びを示した医薬品や医療機器など医療関連用品が0.4%低下と減速。中古車(乗用車とトラック)は1.4%低下(同1.3%低下)と、4カ月連続で低下した。これらとは対照的に、航空運賃は2.0%上昇(同0.1%低下)、メディカルケアは0.5%上昇(同0.2%上昇)と伸びが加速。アパレルは横ばい(同0.8%低下)となり、2カ月連続の低下から脱した。

 前年比では、アパレルが3.1%低下と、4カ月連続で前年を下回り、医薬品や医療機器など医療関連用品は0.7%低下となった。一方、たばこなど喫煙用品が4.6%上昇、運輸サービスは1.1%上昇、メディカルケアは2.8%上昇、シェルター価格は3.3%上昇と、高い伸びとなっている。

 労働省が7日発表した5月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比7万5000人増と急減速し、雇用市場に陰り見え始めた中、インフレ圧力が依然弱いことが示され、市場ではFRBによる景気刺激のための利下げに十分な根拠を与えるとみている。FF(フェデラル・ファンド)金利先物市場ではFRBが7月30-31日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げする確率を引き上げた。

 一方、トランプ大統領や政権幹部も最近のインフレ鈍化傾向は利下げを正当化させるとの立場を取り続けている。トランプ大統領は11日のツイッター投稿で、「FRBは政策金利をかなり高く維持している。その結果、ユーロや他の通貨をドルに対し割安にしている」と批判の手を緩めていない。

 今回のCPI統計発表直後、ニューヨーク債券市場では景気刺激のための年内利下げを織り込む形で、長期金利の指標である10年国債の利回りが前日の2.141%から0.027ポイント低下の2.114%と利下げを織り込んだ。

 一方、CPI全体指数(季節調整後)は原油価格、主としてガソリン価格の伸びが鈍化したことから前月比0.1%上昇と、4月の同0.3%上昇を下回ったが、市場予想とは一致した。ガソリンは前月比0.5%低下と、4月の同5.7%上昇や3月の同6.5%上昇から伸びが急減速。この結果、エネルギー全体でも同0.6%低下(前月は同2.9%上昇)と減速した。一方、食品は同0.3%上昇と、前月の同0.1%低下から伸びが加速した。

 前年比は1.8%上昇と、4月の2%上昇や3月の1.9%上昇を下回り、市場予想の1.9%上昇も下回った。

提供:モーニングスター社

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