株式新聞

2019年6月21日(金)

<新興国eye>トルコ中銀、1週間物レポ金利を24%に据え置き―6会合連続

新興国

2019/6/13 11:55

 トルコ中央銀行は12日の金融政策決定会合で、インフレ低下を確実にするため、主要政策金利である1週間物レポ金利を市場の大方の予想通り、現行の24.00%に据え置くことを決めた。

 これまで中銀はインフレ抑制と急激なリラ安を阻止するため、18年5月23日の緊急会合で、4つの主要政策金利のうち、後期流動性貸出金利だけを13.50%から16.50%に引き上げたが、5日後に金融政策の簡素化を目的に政策金利を1週間物レポ金利に一本化。6月会合で17.75%とした。その後も同9月には年初来で40%も急落したリラ安の進行を阻止するため、一気に24.00%に引き上げた。同10月からインフレが減速し始めたことを受け金利据え置きに転じ、これで6会合連続の据え置きとなる。

 前日(11日)、地元アナドル通信社が20人のエコノミストを対象に行った金融政策決定会合の予測調査では、大方のエコノミストが現状維持を予想したが、全体の2割(4人)が景気刺激のため、0.50-1.50ポイントの大幅利下げを予想していた。

 中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、現状維持を決めたことについて、「(弱い)内需動向や金融引き締め政策によりディスインフレ(物価上昇率の低下)が持続している。企業の価格設定行動の見通しに対するリスクを抑え、インフレ低下を確実にするため、われわれは金融引き締めスタンスを維持することを決めた」と述べている。

 前回4月会合では、「インフレ期待や食品物価、輸入物価が上昇しており、物価安定に対するリスク(インフレ上ブレリスク)が続いている」とインフレ懸念を示したが、今回の会合では一転してインフレ抑制が進んだとの見方に変わった。

 最近のインフレ指標をみると、トルコ統計局が6月3日発表した5月CPI(消費者物価指数、03年=100)は前年比18.71%上昇と、4月の同19.5%上昇や市場予想の19.1%上昇を下回り、2カ月連続で伸びが鈍化した。伸び率は2月の19.67%上昇以降、4カ月連続で20%上昇を下回っており、インフレが急加速する前の18年8月(17.9%上昇)以来10カ月ぶりの低い伸びに戻っている。

 トルコのベラト・アルバイラク財務相も6日の講演で、インフレ見通しについて、「インフレ率は3カ月後の9月か10月には前年比の伸びが一ケタ台となる」と、急減速を予想。その上で、金利の見通しについても、「これ(インフレの減速)は金利の低下を意味する。低金利は企業の資金調達の負担を軽くし、投資を刺激する」とした。市場では中銀はインフレが急減速し始める今年半ば以降に利下げに転じるとみている。

 また、中銀は声明文で、景気見通しについては、前回会合時と同様、「最新の経済データをみると、国内経済のリバランス(外需から内需、公需から民需への是正)の傾向が続いている。外需は力強さを維持している」としたが、「タイトな金融状況によって国内の経済活動の伸びが鈍化を示している」と先行き懸念を示した。

 今後の金融政策については、前回会合時と同様に、「今後もあらゆる手段を講じ、物価安定の目標を達成していく」とした。その上で、「インフレに影響を与える要因を注視し、インフレが物価目標への道筋を外れないように金融政策を講じる。新たな経済データに基づいて金融政策スタンスが修正される可能性がある」との文言を残し、金融引き締めからの脱却の可能性を示唆した。

 次回の金融政策決定会合は7月25日に開かれる予定。

<関連銘柄>

 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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