株式新聞

2019年7月16日(火)

<新興国eye>東京開催のカンボジア投資セミナーでフン・セン首相が講演

新興国

2019/6/14 11:04

 5月29日、JETRO(日本貿易振興機構)、みずほ銀行、カンボジア開発評議会(CDC)共催で、カンボジアのフン・セン首相の来日の機会を捉え、カンボジアの最新状況を紹介する「カンボジア投資セミナー」が東京のホテル・ニューオータニで開催されました。フン・セン首相による基調講演に加え、ソク・チェンダ・ソピア首相補佐特命大臣がカンボジアの最新の投資環境について講演しました。また、進出日系企業も交え、カンボジアの投資誘致政策が日系企業に与えるインパクトや将来のビジネス展望などについてのパネルディスカッションも行われました。

 セミナーでは、フン・セン首相は、「投資法の改正などに向けて準備を進めている。日本企業に進出してほしい」と呼び掛け、進出企業の負担になっている前払法人所得税の廃止も言明しました。事業環境の改善については、カンボジア政府が、進出する日本企業に対し、問題が起こった際の説明責任や行政手続きの円滑化を保証していくと強調しました。

 フン・セン首相は、カンボジアに進出する日本企業の活動について高く評価しました。「日本企業の事業活動および投資は付加価値が高く、労働環境と生活環境の向上をもたらしている」「産業構造の多様化を図るカンボジア政府のビジョンに一致している」と述べました。日本からの投資を望む分野としては、食品加工やエコ観光などのサービス産業を挙げました。製造業関連では、東南アジア域内の生産チェーンに連結した産業・工業分野の人材育成の必要性を訴えました。

 日本では、経済発展が進みつつあるカンボジアの現状について、必ずしも理解が進んでおらず、首相自らがこうしたセミナーに参加することは、投資誘致の観点からも大きな意義があります。また、日本の官民からの要望を地道に解決していくことは、カンボジアの投資環境改善に大きく役立っています。カンボジア政府と日本の官民が今後も緊密に対話・連携していくことが期待されます。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社

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